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仲村渠功

キューバの合宿

今から3年前(2013年3月)コスタリカで中米競技会(4年に1度開催)が、首都サンホセで行われました。コスタリカ・オリンピック委員会からの要請で2012年9月に赴任後、国内外の成績や各クラブから選抜した選手をナショナルスポーツセンターで指導し、徐々に代表選手の絞り込みが出来つつありました。

年が明け代表候補の選手と共に、キューバの首都ハバナで合宿をしました。社会主義国のキューバは資本主義諸国と国交が少ない中にも関わらず、明るく自由な雰囲気が街中に漂っています。

キューバと言えば音楽のサルサが本場で、ラジオから流れるサルサを聞き練習場とホテルの行き帰りに聞けるのが楽しみのひとつでした。

キューバでの合宿はナショナルスポーツセンター内の卓球専門の訓練場を提供されましたが、中南米諸国からの合宿にも良く使われるとのことです。この合宿期間中にもペルーの少年チームやチリのパラリンピック出場者が合宿に来ていました。

コスタリカ国内の練習では、練習の参加時間に余裕が無いため、ランニングや厳しい練習が出来ずにいたので、充分訓練が出来ました。中でも合宿期間中は、日頃出来ない「朝食前のトレーニング」を実施出来ました。早朝の薄暗い時間帯に準備体操、ランニングを行う習慣がない選手達でしたが、2~3日後には慣れだして10日間充実した訓練が出来ました。

キューバにはスエーデンで訓練する選手もいて、ロンドンオリンピックにも出場しました。カリブ海では上位に入るキューバは、活動予算が少ないため海外の試合には限られた大会にしか参加できませんが、卓球に懸ける思いは意識が高いと実感しました。

そんなキューバ選手達からコスタリカの選手達も良い刺激を受け帰路に経ちました。

-つづく-

 

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