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パリ五輪シングルス アメリカ大陸予選で異色経歴の57歳が初の出場資格獲得

 5月14~18日にかけてペルー・リマでパリ五輪シングルス アメリカ大陸予選が行われ、新たに男女4名ずつがパリ五輪出場資格を獲得。予選は2ステージ制で行われ、第1、2ステージ(第1ステージで敗れた選手のみ第2ステージへ)ともに2つのトーナメントに分かれて試合を行い、それぞれのトーナメントの優勝者に出場資格が与えられた。

 団体戦出場により2枠のシングルス出場資格が与えられているブラジル男女、カナダ男子、アメリカ女子の選手はこの予選に出場せず。また、A.ディアス(プエルトリコ)は世界ランキング推薦による出場資格獲得が確実なため、予選への出場を見送っている。

 

【男子】

〈第1ステージ〉

●トーナメント1・3回戦

ロレンツォ(アルゼンチン) 4-3 ブルゴス(チリ)

クマル(アメリカ) 4-1 ミノ(ペルー)

●トーナメント1・代表決定戦

ロレンツォ 4-1 クマル

 

●トーナメント2・3回戦

アギーレ(パラグアイ) 4-1 ジャー(アメリカ)

マドリッド(チリ) 4-2 シフエンテス(アルゼンチン)

●トーナメント2・代表決定戦

マドリッド 4-3 アギーレ

 

〈第2ステージ〉

●トーナメント3・3回戦

ジャー 4-1 カンポス(キューバ)

シフエンテス 4-1 ブルゴス

●トーナメント3・代表決定戦

ジャー 4-1 シフエンテス

 

●トーナメント4・3回戦

ペレイラ(キューバ) 4-1 クマル

ミノ 4-2 アファナドル(プエルトリコ)

●トーナメント4・代表決定戦

ペレイラ 4-2 ミノ

 

 第1ステージではロレンツォとマドリッドが出場権を獲得。ロレンツォは五輪初出場、マドリッドは2016年リオ五輪以来2度目の五輪出場となる。第2ステージ・トーナメント3ではアンチ・ドーピング規則違反により、出場停止処分を受けていたジャーが出場権を手にした。ジャーはリオから3大会連続での五輪出場。トーナメント4はペレイラが勝ち抜き、2大会ぶり3度目の五輪出場資格を手にした。

ジャー(写真提供:WTT)

 

【女子】

〈第1ステージ〉

●トーナメント1・3回戦

チャン・モー(カナダ) 4-0 ヅォン・ジーイン(チリ)

シルバ(メキシコ) 4-3 ブリトー(ドミニカ共和国)

●トーナメント1・代表決定戦

チャン・モー 4-0 ブリトー

 

●トーナメント2・3回戦

フォンセカ-カラザナ(キューバ) 4-1 M.ディアス(プエルトリコ)

ベガ(チリ) 4-0 ゴンザレス(ベネズエラ)

●トーナメント2・代表決定戦

ベガ 4-2 フォンセカ-カラザナ

 

〈第2ステージ〉

●トーナメント3・3回戦

コルデロ(グアテマラ) 4-2 ブルゴス(プエルトリコ)

ヅォン・ジーイン 4-1 アルジェレス(アルゼンチン)

●トーナメント3・代表決定戦

ヅォン・ジーイン 4-0 コルデロ

 

●トーナメント4・3回戦

コシオ-アセベス(メキシコ) 4-1 コディナ(アルゼンチン)

ゴンザレス(ベネズエラ) 4-2 M.ディアス

●トーナメント4・代表決定戦

コシオ-アセベス 4-1 ゴンザレス

 

 第1ステージ・トーナメント1では予選トップシードのチャン・モーが1ゲームも落とさず、オールストレート勝利で出場資格を獲得。トーナメント2は40歳のベガが頂点に立った。チャン・モーは5度目、ベガは3度目の五輪出場。

 そして第2ステージ・トーナメント3では57歳のヅォン・ジーインが衝撃の優勝。1966年、中国に生まれたヅォン・ジーインは国内で選手としてプレーした後、1989年にチリに移住。2人の子どもをもうけ、貿易会社を経営するなど、卓球からは離れていたが、2019年にアマチュア選手としてプレーを再開。国内大会で活躍したことで2023年からはチリ代表として国際大会に出場するようになった。今予選の第1ステージではチャン・モーに敗れたが、それ以外の試合では1ゲームを落としたのみで出場資格を手にした。大会時58歳での五輪初出場は注目を集めそうだ。

 また、トーナメント4はコシオ-アセベスが勝ち抜き、こちらも初の出場資格を獲得した。

ヅォン・ジーイン(写真提供:WTT)

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