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【ブンデスリーガ&ECL現地レポート】リーグ首位ボルシアの本拠地で張本智和がECLデビュー戦前の調整練習

ボルシアの本拠地DTTZ。ホームマッチのときは試合会場として大勢の地元ファンで賑わう

 

今シーズン、日本の男子選手が多数参戦しているブンデスリーガ。ヨーロッパのみならず世界中からトップ選手が集まる欧州最高峰の卓球プロリーグで、日本の選手たちがどんな練習や試合をしているのか? 気になっているファンは多いことだろう。

そこで一路ドイツへ飛び、張本智和が出場するヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグ(ECL)とあわせて現地情報をお伝えします!

フランクフルト国際空港に降り立ったのは11月30日の夜。そこから高速鉄道のICEに乗り換え1時間半ほどでデュッセルドフルに到着し、翌12月1日の朝から取材開始。

2日前にドイツ入りしていた張本智和と木造勇人が、リーグ首位を走るボルシア・デュッセルドルフの本拠地DTTZ(ドイツ卓球センター)で午前9時半から練習するというのでDTTZへ向かった。

DTTZは街の中心にあるデュッセルドフル中央駅から車で15分程度と好立地。ここはドイツナショナルチームのトレーニングセンターも兼ねていて宿泊施設も完備しているため、張本や木造もそこに寝泊まりしながら、12月4日に控えた張本のECLデビュー戦ノイ・ウルム対スポルティング・クルーベ・デ・ポルトゥガルに向けて調整を行った。

ちょうどドイツナショナルチームの合宿中というタイミングだったため、張本と木造、さらにブンデスリーガ2部のバート・ホンブルグでプレーしている坪井勇磨がドイツの男子選手に混じり、張本はフランツィスカ、木造はデューダ、坪井はエクアドル代表で東京2020五輪にも出場したアルベルト・ミノを相手に正午までみっちり、課題練習と試合形式練習で打ち合った。

日本の代表合宿では1ターム7〜8分だが、こちらでは10分と長め。休憩も日本では10〜15分取るが5分程度と短く、「ちょっとキツイですね」と張本。しかし「フランチスカ選手とは初めて練習したんですけど、相変わらずバックハンドが上手くて強いなと思いました。昨日はドイツの若い選手とも練習して、やっぱりアジアにはなかなかいない打ち方だったりボールの質だったりするのでいい機会です」と充実の表情だった。

今回、張本の練習相手を兼ねてドイツに来た木造は、今年7月のWTTヨーロッパサマーシリーズの後、8月頭のWTTコンテンダーチュニスまでの約1週間、DTTZで練習したといい、「すごくいい練習ができたのでまた来たいと思っていました。デューダ選手は打球点がワンテンポ早かったりしてタイミングが難しいので、いい練習になっています」と話した。

東京アート卓球部の廃部に伴い、今年5月にバート・ホンブルグと契約。ブンデスリーガに参戦中の坪井も「(2部リーグ所属ながら)ドイツの中で一番いい環境で練習できるのはすごくラッキー。毎週のように試合があるので、とにかく怪我をしないようケアに努めながら常にベストコンディションでいることを一番大事にしています」と、25歳という年齢も念頭におきながらの挑戦だと話していた。

張本はこの翌日12月2日にウルムへ移動。ノイ・ウルムでのECLデビュー戦の様子も引き続きお届けします!

(スポーツライター 高樹ミナ)

張本は普段ザールブリュッケンにいるフランツィスカと初練習。ドイツ男子代表のロスコフ監督が指示を出す

 

デューダとは何回も練習したことがあるという木造(左)。張本の4歳上の先輩であり気の置けない仲間

 

戦いの場を求めてドイツに渡った坪井。東京アート時代の大先輩で41歳のベテラン小西海偉をケアの手本にしている

 

この時期のドイツはどの街もクリスマスマーケットで大賑わい。デュッセルドルフもクリスマムード一色

 

 

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