学校対抗に続き、男女シングルスの優勝戦線を見ていく。東京五輪日本代表の水谷隼、丹羽孝希、石川佳純の3人も、インターハイシングルスで王者となり、世界に羽ばたいていった。インターハイのシングルス王者は、同年代の中で一生語り継がれる存在。各カテゴリー、各種目の中でも、記録にも記憶にも強く残るタイトルだ。
●男子はシングルスV争いも名電勢が中心か
シングルスでも優勝戦線を引っ張るのは、8名の選手が出場する愛工大名電。全日本ジュニア優勝の濵田一輝、同2位の鈴木颯、同3位の篠塚大登と岡野俊介、同ベスト8の谷垣佑真、前年の全日本ジュニア王者・吉山僚一が優勝を狙う。萩原啓至、山岸馨も実績は少ないが、上位に食い込む力があり、同士討ちとなれば勝敗の予測は立てにくい。
名電勢を追うのは強豪校のエースたち。全日本ジュニアベスト8の星優真(東山)と高橋航太郎(実践学園)を筆頭に、2年前のインターハイで3位入賞の新名亮太(明徳義塾)、同大会ベスト16の田原翔太(明豊)と伊藤礼博(安田学園)の他、三浦裕大(遊学館)、徳田幹太(野田学園)、原田春輝(希望が丘)らが上位を窺う。
鈴木笙(静岡学園)は東海大会で名電の谷垣、萩原を下して優勝。静岡学園では葛西啓功も注目選手のひとりにあげられる。個人戦のみ出場の加藤渉(作新学院)は全国での実績はないが、力をつけて関東チャンピオンに輝いた。
2年生では希望が丘の道廣晴貴と竹谷義信、青山貴洋(育英)、東海大会準優勝の前出陸杜(高田)も初のインターハイで結果を残したい。1年生では芝拓人(野田学園)、髙橋慶太(育英)、藤元駿(明徳義塾)らが有力選手。
前回大会では戸上隼輔(現・明治大)が名電勢に3連勝して2連覇を達成したが、上位に進めば名電勢との連戦となる可能性が高い。他校の選手にとっても、名電の選手にとっても、優勝のために「名電」は避けては通れない壁だ。
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