インターハイ女子決勝は四天王寺勢の同士討ちを大逆転で制し、横井咲桜が優勝。女子では平成9年度大会の武田明子以来の3冠を達成した。
【女子シングルス決勝】
横井咲桜(四天王寺) -3、-4、13、3、11 大藤沙月(四天王寺)
第1、第2ゲームは早い打球点でバックストレートを突いた大藤が3点、4点で奪うなど圧倒。対する横井は攻めのミスが目立ち、大藤が一気に優勝に王手をかける。3ゲーム目も大藤がリードして試合が進行。横井も追い上げたが大藤が10-8でマッチポイントを握る。次の1本を横井が奪って10-9の場面、横井の浮かせたレシーブを大藤が痛恨のスマッシュミス。その後も2度マッチポイントを握ったが決めきれず、このゲームを横井が取り返す。
窮地をしのいだ横井は4ゲーム目に入ると、攻めの精度が復活。バック対バックでも緩急をつけた大藤のボールにしっかり対応して得点を重ね、3点でゲームを連取。最終ゲームは6-6まで点差が離れなかったが、ここから大藤が8-6とリードして10-9でこの試合5度目のマッチポイント。だが再び横井がしのぐと、11-10でのマッチポイントもしのいで最後は13-11で逆転勝利。完敗ペースから6度のマッチポイントをしのいだ横井が大逆転でインターハイ女王の座をつかんだ。
横井は昨日行われたベスト16決定戦から今日の決勝までの4試合すべてフルゲームでの勝利。念願の初シングルスタイトル獲得に「ようやくつかめました」と笑顔が弾けた。
「準決勝も決勝も0-2のキツい状況から勝つことができてホッとしています。3ゲーム目まではただ入れている状態だったので、もう攻めるしかないという強い気持ちで戦いました。弱い気持ちを捨てて、もう全部強気で、相手に負けないくらいの気持ちでプレーできました。3冠を目標にしてきて、『3冠を絶対獲る』と宣言していたので、それが叶ってめちゃめちゃうれしいです」(横井)
一方、何度も勝利に手をかけながら優勝を逃した大藤。試合中はクールな大藤だが、同級生の横井と同じく目標は3冠だっただけにあと一歩で逃したシングルスのタイトルに涙を見せた。
「3冠を目指して1年間やってきたのですごく悔しい。(敗因は)ちょっとわからないです。大会を通してすごく自信を持ってプレーできていたので、最後の最後まで自信を持ってプレーできたら違っていたのかなと思います。必ず来年は3冠を達成して、次のパリ五輪に出られるように頑張りたい」(大藤)
横井、大藤ともにまだ2年。3冠をかけた戦いはもう1年続く。他校も2年生には実力者が多く、彼女たちが世代をリードしていく。
ツイート