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全日本卓球2021

夢はでっかくオリンピック! 10歳の愛媛ジュニア王者・月原弘暉

 本日行われたジュニア男女1回戦には、多数の小学生プレーヤーも出場。体はまだ小さくても、プレーは大人顔負け、堂々とした戦いぶりを見せてくれた。

 月原弘暉(常盤HSクラブ)は小学5年で愛媛県のジュニア予選を1位通過。月原を指導する父・年崇さんによると、予選前から優勝を狙っていたとのことで、見事ジュニア県チャンピオンとして全日本初出場を果たした。

小学5年生で愛媛ジュニア王者に輝いた月原

 

 自身も福岡大などでプレーし、「息子にも卓球をやってほしいと思っていた」という年崇さん。その願いどおり、月原も小学1年で卓球を始めたが、当時は週1回程度。だが、卓球を始めて数ヶ月後の全日本バンビの部の予選を通過したことで、週5、6日本格的に練習に取り組むようになった。

 すると、2017年には全日本バンビの部で3位に入賞。「弘暉はどんな練習でも最後までやり切るし、あきらめない」と年崇さんが語る性格、そして市のマラソン大会で5年連続優勝中という体力も相まって、順調に力をつけていった。

 ちなみに月原は、小学生ながらスティガスポーツジャパンの契約選手。ラケットはインナー仕様でボールをつかむ『セントリックカーボン』に、ラケットとの相性が良いという『DNA PRO H』を使用中。ジュニアの愛媛予選前にスティガの用具に変更し、見事チャンピオンになったという。

 

 試合のほうは高校生にパワーで押され、ストレートで敗戦。試合の出来は「20点か30点くらい。自分のプレーができなかった。小学生の全国大会とは雰囲気が違う」(月原)と苦い全日本デビューとなった。それでも得意だというサービスからの3球目フォアドライブには光るものがあり、ガッツを見せて年上相手に食らいついた。同じサウスポーで「憧れ」と語る森薗政崇(BOBSON)ばりのプレーを見せた。

ハツラツと、年上に向かっていった

 

 将来の夢は「オリンピック出場」という月原。年崇さんも、その目標を応援する。だからこそ、そのためには中学生からの自立も必要だと感じている。

 「進路は決まっていませんが、中学からはぼくのところを離れて卓球をするのが良いのかなと考えています。そうやって自立した選手になっていくことが、強くなるためには必要だと思いますね」(年崇さん)

試合後、厳しくも、細かく反省点を伝えていた年崇さん

 

 小学生ラストイヤーとなる今年の目標は「全日本ホープス優勝」。親子で一緒に戦えるのは、あと少しかもしれない。それでも、見据える夢は一緒だ。夏のヒーローをつかみ取って、大きな夢へと羽ばたいてほしい。

 

●ジュニア男子1回戦

谷本凌(育英高) 8、6、8 月原弘暉(常盤HSクラブ)

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