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中国リポート

中国チームの「熱身賽」、個人戦の結果。孫穎莎は男子選手を撃破

8月26日、アジア選手権およびアジア競技大会に向けた中国チームによる「熱身賽」。23日の団体戦に続き、24〜26日には個人戦が行われた。その結果は下記のとおり。各種目ごとに成績を振り返っていこう。

〈男子シングルス〉
樊振東 −9、8、6、5 孫聞(右Sドライブ)
樊振東 −7、−10、−8 林高遠(左Sドライブ)
王楚欽 −9、2、4、2 向鵬(右Sドライブ)
王楚欽 4、7、14 于子洋(左Sドライブ)
馬龍 5、−7、−12、9、−9 徐瑛彬(右Sドライブ)
馬龍 7、6、5 周啓豪(右Sドライブ)
梁靖崑 9、10、−9、7 于子洋(左Sドライブ)
梁靖崑 7、9、8 孫聞(右Sドライブ)
林高遠 6、2、3 袁励岑(左Sドライブ)

・男女シングルスはトーナメント方式ではなく、アジア選手権やアジア競技大会の代表メンバーがそれぞれ2試合ずつ行うシステム。代表メンバーでは、樊振東が林高遠に0−3で敗れ、馬龍が自らのプレースタイルによく似た「リトル馬龍」徐瑛彬にゲームオールで惜敗している。

林昀儒(チャイニーズタイペイ)や林鐘勲(韓国)、篠塚大登(愛知工業大)など左の強豪選手が多いアジア。彼らの「仮想選手」として于子洋が王楚欽や梁靖崑と対戦したが、樊振東については「于子洋では力不足」と言わんばかりに、同じアジア選手権のシングルス代表でもある林高遠をぶつけた形だ。

樊振東をストレートで破り、久々に存在感を示した林高遠(写真は23年世界卓球)

 

〈女子シングルス〉
孫穎莎 7、7、−7、9 張瑞(右Sバック表)
王曼昱 4、6、2 孫銘陽(右Sバック表)
王曼昱 3、5、8 楊屹韻(右Sカット)
陳夢 3、4、3 蒯曼(左Sドライブ)
陳夢 9、9、9 楊屹韻(右Sカット)
王芸迪 5、−9、−11、−9 銭天一(左Sドライブ)
王芸迪 −9、7、6、−8、9 石洵瑤(右Sドライブ)
陳幸同 8、2、−6、4 范思琦(右Sドライブ)
陳幸同 11、6、5 孫銘陽(右Sバック表)
〈混合シングルス〉※男子と女子が対戦
孫穎莎(右Sドライブ) 8、12、10 馬特(右Sカット)

・女子シングルスでも男子の樊振東と同様、現世界チャンピオンの孫穎莎には男子の馬特と「混合シングルス」で対戦させる、特別な追試が行われた。こちらもカットの楊屹韻では孫穎莎には物足りないという判断だろうが、孫穎莎は馬特をもストレートでねじ伏せ、見事に首脳陣の期待に応えている。

ここ数年のエキシビションマッチで顕著に見られる傾向だが、代表メンバーと対戦した選手たちの戦型を見ると、明らかに日本選手との上位ラウンドでの対戦を想定している。右シェークバック表の張瑞や孫銘陽は「仮想・伊藤美誠」「仮想・木原美悠」、右シェークドライブの石洵瑤や范思琦は「仮想・平野美宇」、左シェークドライブの銭天一と蒯曼は「仮想・早田ひな」、そしてカットの楊屹韻は「仮想・佐藤瞳」。もちろん、アジアには申裕斌(韓国)や鄭怡静(チャイニーズタイペイ)、杜凱琹(香港)など日本以外の強豪選手もいるが、日本対策に最も力を入れているのは間違いない。

対カットに抜群の強さを誇る孫穎莎。男子の馬特にも快勝(写真は23年世界卓球)

 

〈男子ダブルス〉●A組
1位:樊振東/林高遠(3勝0敗)
2位:馬龍/王楚欽(1勝2敗)
3位:周啓豪/于子洋(1勝2敗)
4位:林詩棟/徐瑛彬(1勝2敗)

〈女子ダブルス〉●A組
1位:孫穎莎/王芸迪(2勝1敗)
2位:蒯曼/張瑞(2勝1敗)
3位:陳夢/王曼昱(2勝1敗)
4位:陳幸同/銭天一(0勝3敗)

〈混合ダブルス〉
●A組
1位:林詩棟/蒯曼(2勝1敗)
2位:王楚欽/孫穎莎(2勝1敗)
3位:梁靖崑/銭天一(1勝2敗)
4位:林高遠/王芸迪(1勝2敗)
●B組
1位:劉丁碩/孫銘陽(2勝1敗)
2位:袁励岑/李雅可(2勝1敗)
3位:向鵬/劉煒珊(1勝2敗)
4位:徐海東/王暁彤(1勝2敗)

ダブルスは3種目とも1グループ4ペアでの総当たり。男子ダブルスはアジア競技大会のエントリーペアである王楚欽/樊振東、林高遠/梁靖崑ではなく、アジア選手権のエントリーペアである樊振東/林高遠、馬龍/王楚欽が試合を行い、樊振東/林高遠が3戦全勝と結果を残した。女子ダブルスもアジア選手権にエントリーした孫穎莎/王芸迪、陳夢/王曼昱が出場。混合ダブルスでは林詩棟/蒯曼が、世界選手権2連覇の王楚欽/孫穎莎をゲームオール13−11で破り、A組の1位となっている。

5月の世界卓球では張本智和/早田ひなに敗れた林詩棟(右)/蒯曼だが、王楚欽/孫穎莎に競り勝つ(写真は23年世界卓球)

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