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WTT横浜

WTT横浜。「勝負を分けたのはネット際」──F.ルブラン、大接戦を突破。今夜、安宰賢と対戦

昨日、WTTチャンピオンズ横浜初戦で勝利を収めたフランス代表フェリックス・ルブラン。試合後、落ち着いた口調で手応えを語った。

「会場は初戦からほぼ満員で、とても良い雰囲気でした。フランスとは違う応援文化ですが、こうして日本のファンの前でプレーできるのは特別なことです」と笑顔を見せる。

張禹珍(韓国)戦のプレーについては、「台上のプレーがとても良かったことが勝因です。相手を攻略する上で重要な部分だったので、うまくいって嬉しい」と分析。次戦は韓国の安宰賢と対戦する。「前回は、昨年のサウジスマッシュで負けている相手なので、この間にどれだけ成長できたか確かめたい」と意気込んだ。

フェリックスにとって日本は4回目の訪問。10歳の頃にはナショナルトレーニングセンターで練習を行い、「アジアで最初に訪れた国が日本。とても良い経験だった」と振り返る。昨年12月のWTTファイナル福岡大会ではダブルス優勝を飾り、その際には仲間と日本人ファンと一緒にカラオケを楽しんだエピソードも披露した。「ぼくらはフランスの曲を、日本の方は日本の曲を歌って、お互いに紹介し合った。とても楽しい思い出です」。

食事については寿司やラーメンを堪能したが、「試合中は体調管理もあるので、思い切り楽しむのは大会が終わってから」と話す。

従来の思い切りの良さに加え、最近の試合では粘り強さ、勝負強さも光るフェリックス。今大会も、日本の観客を存分に魅了してくれるだろう。

ベンチに入るのはジャンロネ・モウニー。昨年のオリンピックまでウーゴ・カルデラーノ(ブラジル)をコーチしていたが、その後、フランス卓球協会と契約し、INSEP(ナショナルトレーニングセンター)、モンペリエ、ナントにあるトレーニングセンターを行き来している。モンペリエはルブラン兄弟の本拠地で、「チーム・ルブラン」のメンバーでもある。

「昔は年間250日くらい遠征や合宿をして家を留守にしたけど、今はだいぶ家にいることができる。横浜に来て毎日寿司を食べに行っている。最高だ」。寿司の好みはフェリックスと共通しているようだ。

フェリックス・ルブランのファンは日本にも中国にも多くいる。今夜、安宰賢(韓国)と対戦する。熱い試合になることは必至だ。

ルブランのベンチに入るのはジャンロネ・モウニー。兄弟を育てたモランコーチにも休息が必要。コーチ陣を使い分けるフランスチーム

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