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東京五輪卓球

混合ダブルスの敗戦。中国メディアの記事から見えてきたものとは。

日本中が熱狂した昨夜の水谷隼/伊藤美誠の混合ダブルス金メダル。敗れた中国は、国の威信をかけて全種目金メダル獲得を掲げて臨んだが、最初の種目で出鼻をくじかれた。

卓球が国技である中国メディアは、この敗戦をどのように報じているのだろうか。いくつかの中国メディアの記事を紹介しよう。

 

「銀メダルは確かに残念だ。しかし、結果がどうであれ、あなたたち(許昕/劉詩ウェン)は中国の誇りだ!」(东方体育日報)

 

「みんな金メダルを当たり前だと思うな。選手のプレッシャーは本当に大きいものだ。全力で戦ったらそれでいい。金メダルは確かに喜ばしいし、めでたいことだ。しかし、金メダルが取れなくてもそれが恥ずかしいことではない」(澎湃新聞)

 

「スポーツ選手として、夢のチームであれ、ただ全力を尽くして戦えばそれでいい。自分以外の誰かに対して申し訳ないということなどない。しかし、今回の中国卓球の失態は確かにたくさんの問題を浮き彫りにした。

たとえば、出場選手の選抜という側面だ。選手の知名度や経験、これまでの成績などを全体的に考慮するのではなく、オリンピック直結の試合の成績をもっと参考にするべきではないのか。

同時に、オリンピック卓球の最初の種目として、中国チームに番狂わせが起き、金メダルを逃した。コーチ陣はすばやく、狙いの定まった対策を出し、後に続く種目に不利な影響が出ることを避けないといけない」(体坛新視野)

 

いくつかの日本のメディアが、中国からの「辛口なコメント」をネットから拾って紹介していたが、上記のメディアからは混合ダブルスの敗戦について直接選手たちを責めることはしていない。

負けたくで試合に挑む選手はいない。ましてや、昨夜の中国ペアの気迫を込めたプレーはすばらしかった。全力を尽くした上での銀メダル。許昕と劉詩ウェンにはまだ団体戦が残っている。五輪後半での彼らのプレーに注目したい。

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