東京五輪卓球種目、最後の試合となる男子団体決勝が行われ、中国がストレートでドイツを破って4連覇を達成した。
●男子決勝
【中国ドイツ】
○馬龍/許昕 7、3、9 ボル/フランチスカ
○樊振東 -3、6、-9、5、3 オフチャロフ
○馬龍 5、9、-11、7 ボル
第1ゲームは終盤まで競るも、一気に集中力を増した中国ペアが奪う。2ゲーム目はスタートから中国ペアがエンジン全開。サービス・レシーブで先手を取らせず、威力、コース、打点、どれも圧巻の連打を見せる。許昕のフォアフリック、馬龍のカットブロックなど小技も冴えて連続得点を繰り返し、第2ゲームも中国ペア。3ゲーム目も序盤でリードした中国ペア、中盤にドイツペアに追いつかれるも、得点を焦らず、質の高いつなぎで点差を離していく。最後はフランチスカの勝負をかけたチキータが台を外れてゲームセット。高い集中力と技術力、確かな戦術実行力と見事なコンビネーションを披露した中国ペアが先制点をもたらした。
ダブルスで敗れたドイツだが、2番では今大会絶好調と言える当たりのオフチャロフがその勢いを見せる。これまでの試合、どれだけ強打を浴びてもそれを跳ね返し続けてきた樊振東ですらもオフチャロフのバックを止めることができず、打ち合いで得点を重ねて1ゲーム目はオフチャロフが奪う。2ゲーム目は樊振東が厳しいボールも何とか返球していくうちにオフチャロフにミスが出てゲームカウント1-1。3ゲーム目、再びバックドライブが火を噴いたオフチャロフが樊振東を打ち合いで押しやる。樊振東も凄まじいボールを打っているのだが、さらに凄まじいボールで返球するオフチャロフは止まらず、ゲームカウント2-1と勝利にあと1ゲームに迫った。
しかし、樊振東も簡単には引き下がらず、厳しい返球を続けて4ゲーム目を取り返して最終ゲームへ。1-1からは樊振東が驚異的な集中力とプレーの精度で6本連取。あまいストップやサービスを逃さずに次々に1発で仕留めてオフチャロフ得意の打ち合いに持ち込ませず、さらにリードを広げてマッチポイント。最後はオフチャロフがストップをネットにかけてゲームセット。耐えて耐えて振り切った樊振東が最後に吼えた。
王手をかけた中国は馬龍、追い込まれたドイツはボルが3番に登場。試合は静かに、やや淡々と進み、1ゲーム目は4-4から連続得点で馬龍が奪う。2ゲーム目は取っては取られの展開でボルが9-8とリードしたが、次の1本で馬龍が回り込みカウンター、さらに3球目をフォアドライブで決めてゲームポイント、最後はサービスエースを奪ってゲームを連取。3ゲーム目も馬龍が終盤にリードし、10-8とマッチポイントを握り勝負あったかと思われたが、ボルが追いつくと、さらに11-10のマッチポイントもひっくり返して逆転で何とか1ゲームを取り返した。だが、勝負もここまで。4ゲーム目は馬龍が中盤から好プレーを連発し、10-6からはフォアドライブ連打を打ち切ってゲームセット。昨日金メダルを獲得した女子に続き、男子も五輪で団体戦が採用された北京大会から4大会連続で王座に立った。
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