●女子団体銅メダル決定戦
【香港 3−1 ドイツ】
李皓晴/杜凱琹 8、−5、−7、−13 シャン・シャオナ/P.ゾルヤ○
○蘇慧音 10、−9、9、7 ハン・イン
○杜凱琹 5、6、9 P.ゾルヤ
○蘇慧音 10、11、7 シャン・シャオナ
女子団体のブロンズメダルを獲得したのは香港!
エースの杜凱琹を李皓晴とのダブルスに起用し、3番手の蘇慧音をシングルス2点起用するという、驚きのオーダーを組んだ香港女子の李静監督。蘇慧音は2018年世界選手権団体戦の中国戦で、当時世界女王の丁寧に完勝して話題を集めた選手。「ミニー」というイングリッシュネームを持ち、虹色(?)の髪がトレードマークだ。
トップのダブルスが苦杯を喫し、0−1で回ってきた2番。相手はエースのハン・インという苦しい局面だったが、蘇慧音は強烈なフォアスマッシュでハン・インのカットを攻め立てる。ナックルで飛んでくる重いスマッシュは、さすがのハン・インも簡単には返せない。
さらに蘇慧音のフォアドライブは、スイングはハッキリ言って「ガチャガチャ」しているというか、あまりきれいではない。だから少し回転がかかったり、ナックルに近い球質になったりと、粘ってつなぐボールにもナチュラルな変化がついており、それにハン・インがハマってしまった感がある。
ただし、ミスが出てもドライブで粘り、スマッシュを打ち続けた蘇慧音の精神力は大したものだ。1ゲーム目は6−10のビハインドから6点連取の逆転劇。3・4ゲーム目も我慢強くカットを打って金星を挙げた。
3番は杜凱琹がP.ゾルヤに対し、強打が少ないミドルにボールを集めてから広角に振り回し、完勝。そして4番で蘇慧音が再び登場し、シャン・シャオナも見事に攻略した。一発の強打で決まるラリーはほとんどなかったが、ロングサービスと長いツッツキからラリー戦に持ち込み、百戦錬磨のシャン・シャオナも音を上げるほど両ハンドで粘り続けた。
勝利の瞬間、チームメイトが蘇慧音に駆け寄り、歓喜の抱擁。準決勝で日本に完敗した香港だが、ドイツ戦で選手たちが見せた集中力の高いプレーは、メダルへの強い欲求が感じられた。
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