いよいよ五輪競技最終日、まずは男子団体銅メダルをかけて日本と韓国が対戦。最後は水谷が締めて、日本が2大会連続のメダル獲得を決めた。
●男子銅メダル決定戦
【日本 3-1 韓国】
○丹羽/水谷 9、-8、13、5 李尚洙/鄭栄植
○張本 7、-8、10、7 張禹珍
丹羽 -3、-8、-7 鄭栄植○
○水谷 12、9、8 張禹珍
第3シードの日本と第4シードの韓国、両チームの実力は伯仲。2018年世界選手権団体戦では準々決勝で対戦し、今回と同じメンバーの韓国に日本は敗れ、団体戦の連続メダル獲得がストップ。その試合では丹羽孝希が欠場していたとはいえ、張本智和、水谷隼の2人が鄭栄植に敗れた。五輪団体では初の対戦となる。
日本はやはり、準決勝のドイツ戦で2勝の張本をシングルス2点起用のオーダー。ダブルスは丹羽/水谷のサウスポーペアで挑む。1ゲーム目、日本ペアはストップを中心に韓国ペアの連打を封じて8-2。動きが硬く、プレーが消極的だった韓国ペアは終盤に追い上げたが届かず、第1ゲームを日本ペアが奪った。2ゲーム目に入ると足が動いてきた韓国ペア。得意の連続攻撃も入り出し、日本ペアもついて行ったが11-7でゲームを取り返す。3ゲーム目は点差が離れず、一進一退の攻防。日本が先にマッチポイント握ったが、韓国ペアのネットインなどもあってジュースでも取っては取られの展開が続く。最後は14-13、日本がこのゲーム5度目のマッチポイントを握った場面で丹羽がフォアへ飛びついたボールがエッジをかすめ、日本ペアが勝利に王手をかけた。
3ゲーム目からストップで韓国の攻めを封じていた日本ペア。4ゲーム目もストップを中心に試合を進めていくと、焦りが出てきた韓国ペアのチキータにミスが生じる。丹羽のカウンターも入り出した日本ペアが中盤からリードを広げていき、最後は11-5で勝負あり。準決勝では3失点を喫した2人が、今日は勝利で張本につないだ。
2番・張本の相手は昨年11月のITTFファイナルで敗れている張禹珍。1ゲーム目は張本が台上プレーで張禹珍の足を止めてリード。終盤ややもたついたが、逃げ切ってゲームを先行する。ゲーム目はストップ対ストップの展開に慣れてきた張禹珍が先に攻める展開が増え、終盤にはエッジなどラッキーなポイントも相次いでゲームカウントは1-1。3ゲーム目もストップで先手を奪って攻め、横回転の強いチキータで張本の打ち気を誘ってミスにつなげるなどリードして試合を進める。張本が巻き返したタイミングで張禹珍がタイムアウトも、張本の勢いは止まらず逆転で10-8。次の1本を奪われたタイミングで今度は張本がタイムアウト。ジュースに追いつかれたが、10-10から張禹珍が勝負をかけたチキータを2本連続で跳ね返し、張本が逆転でゲームカウントを2-1とした。
4ゲーム目は張禹珍のゆるいバックハンドにも我慢のプレーで対応、それまでなかなか突くことのできなかったバックストレートも有効に使ってリードを広げていく。ストップからの展開でも張禹珍の狙いを外しながら攻撃につなげ、最後は張禹珍が捨て身で放ったチキータをブロックで返球して勝利を決めた。
3番の丹羽、相手は苦手の鄭栄植。ラリー戦に強い鄭栄植は序盤からロングサービスを連発。長いラリー展開に持ち込んで両サイドにドライブを打ち込んでいく。丹羽はなかなか自分の展開に持ち込めず、鄭栄植が11-3で先制した。2ゲーム目は鄭栄植のチキータミスなどもあって丹羽が7-5とリードしたが、そこから鄭栄植の両ハンドが入り出して逆転。丹羽のバックへボールを集めて、決定打はフォアへ。安定感に加え、コース取りも完璧な展開で鄭栄植が2ゲームを連取した。3ゲーム目も鄭栄植が4-2とリードして丹羽がタイムアウトも流れが止まらず。丹羽は最後まで打開策を見いだせず、ストレートで完敗。韓国が1点を取り返して後半へ突入する。
韓国の4番には先ほど敗れた張禹珍が登場。序盤は回り込んでフォアドライブを次々に打ち込んで試合を優位に進めたが、水谷は縦回転サービスを主体にストップの展開で追いつく。張禹珍に2度ゲームポイントを握られたが、それをしのいで14-12でゲームを奪う。2ゲーム目序盤は水谷得意のサービスで得点を重ねてリード。張禹珍の攻めをかわしながら逃げ切って、ゲームカウント2-0とし、2大会連続のメダルにあと1ゲームに迫った。
3ゲーム目に入るとサービスの選択、読みも当たっている水谷が3-1とリード。韓国がタイムアウトを取るも、次の1本を前陣に張り付いてのカウンターで得点。以降もサービスにブロック、しのいでミスを誘うなど、流れは水谷。10-4とマッチポイントを握り、張禹珍も追い上げたが、最後はミドルへの3球目を打ち込んでゲームセット。メダルをかけた大一番で「これぞ水谷」という卓球を披露し、見事2大会連続のメダル獲得で大会を終えた。
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