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東京五輪卓球

歓喜の後でも見事なマナー。香港女子の美しいベンチ

女子団体銅メダル決定戦でドイツに3−1で勝利し、銅メダルを獲得した香港女子チーム。香港勢のメダル獲得は、04年アテネ五輪で男子ダブルス銀メダルの高礼澤/李静ペア以来、実に17年ぶり。女子では初の快挙だ。

コートで抱き合い、歓喜を爆発させた後、関係者席の応援団に駆け寄り、涙を浮かべていた香港の選手たち。一方、敗れたドイツはベンチで呆然。これが銅メダル決定戦の厳しい現実だ。

香港の選手たちは、李静監督に続いてミックスゾーンに移動していき、殊勲者の蘇慧音が最後になったのだが、彼女の行動に心動かされた。ベンチ周りに落ちていた小さなゴミまで、ひとつずつ拾ってから引き上げていったのだ。無人になった香港のベンチは、試合前と同じ状態に戻っていた。

あれほどの歓喜の後でも「立つ鳥跡を濁さず」。普通、試合後のベンチには空(から)や飲みかけのペットボトル、ちょっとしたゴミなどが散乱しているのだが……。

オリンピックは競技人生を懸けた戦いの場。勝利の歓喜、敗戦の落胆が交錯する中、「ベンチをきれいに」などと言うつもりもない。それでも、ヒロイン蘇慧音の何気ない行動は、一服の心の清涼剤になった。「香港、見事なり」と心の中でつぶやきました。

ゴミひとつ落ちていない香港女子のベンチ。ペットボトルも李静監督の指示で回収

こちらはとあるチームのベンチ。食べかけのサンドイッチまで……

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