23年8月に行われた全国ホープス大会では初出場ながら初優勝を果たしたファースト卓球スクール。スクールとしての歴史は浅いものの、選手たちが目覚ましい活躍を見せる、今一番熱い卓球スクールと言っても良いだろう。卓球王国2024年2月号(12月21日発売)の『潜入ルポDX』では、ファースト卓球スクール有明校の練習にお邪魔し、その強さの秘密を追った。
東京都・江戸川区に本社を構え、OA機器を中心に扱う株式会社ファースト。そのファーストが母体となって経営しているのが「ファースト卓球スクール」だ。開業当初は約40名程度だった生徒数も、今では約250名にまで増え、都内でも屈指の卓球スクールに成長を遂げている。
ファースト卓球スクールの特徴は「生徒一人ひとりに寄り添った指導」。自身も選手として活躍しながら、スクールでコーチとして子どもたちの指導にあたる大矢英俊コーチ(08年世界選手権団体3位)はこう語る。
「スクールでの指導では、『卓球を好きになってもらう』ということを大前提にしながら、まずは選手の目標を聞くようにしています。それぞれ目標は違うので、『楽しくやりたい』という子には楽しめるように、『全国大会に出たい』という子には厳しく指導する。レッスン前にはコーチ同士で打ち合わせをして子どもたちの課題を共有するなど、一人ひとりに寄り添うような指導を心がけています」。
ジュニアクラスには練習時間が2時間半のAクラス、1時間半のBクラス、1時間のCクラスに分かれており、回数も月4回〜通い放題まで選択が可能になっており、それぞれにあった頻度でスクールに通うことができる。
そんなスクールに通う子どもたちは、真剣がらものびのびと卓球に取り組む。もちろん、大会前には厳しい練習にも取り組む。それでも、子どもたちが投げ出さずに結果を出すことができるのは、「卓球が楽しい」という思いが根底にあるからだろう。「『楽しい』に勝るものなし」。子どもたちからは、そんなことを改めて感じさせられた。
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