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戸上隼輔がシングルス初優勝、橋本帆乃香が単複二冠を達成!WTTコンテンダー アルマトイ

9月2~7日にかけて、カザフスタンで開催された『WTTコンテンダー アルマトイ』で日本選手が躍動! 中国の中堅選手も多数出場する中、男子シングルスで戸上隼輔(井村屋グループ)、女子シングルスで橋本帆乃香(デンソーポラリス)が優勝。橋本は佐藤瞳(日本ペイントグループ)とのペアで女子ダブルスでも頂点に立ち、二冠を達成。日本勢が3種目制覇と大活躍を見せた。

シングルスで頂点に立った戸上(右)と橋本

〈男子シングルス〉
優勝:戸上隼輔(井村屋グループ)
準優勝:周啓豪(中国)
3位:吉山僚一(日本大)、陳俊菘(中国)

男子シングルスを制した戸上は、初戦で坂井雄飛(愛知工業大)との日本対決を制すと、2回戦、準々決勝ではフランス勢をいずれも3-0で撃破。準決勝では、初戦で薛飛(中国)、準々決勝で第1シードのヨルジッチ(スロベニア)を破る活躍を見せた吉山僚一(日本大)に3-1で勝利し、決勝へ進んだ。

実力者を連破し、大きな存在感を放った吉山

決勝は、松島輝空(木下グループ)を下して勝ち上がった周啓豪(中国)と対戦。互いに2ゲームずつ奪い合い、迎えた5ゲーム目を11-9で逃げ切ると、6ゲーム目はジェットコースターのような展開。序盤で戸上が6-1と大きくリード。しかし、周が粘りを見せて6-6と追いつき、そのまま勢いに乗って7-10とゲームポイントを握った。だが、戸上は焦らず攻守をうまく使い分けながら1点ずつ追い上げて10-10に追いつき、再び周にゲームポイントを許したものの、高い集中力で3点を連取。逆転勝利で意外にもWTTシリーズでのシングルス初優勝を飾った。

攻撃的なプレーが持ち味の戸上だが、ブロックなどの守りの技術も随所で光った

優勝を決め、カメラに向かってナンバーワンのポーズで歓喜を表した

〈女子シングルス〉
優勝:橋本帆乃香(デンソーポラリス)
準優勝:覃予萱(中国)
3位:横井咲桜(ミキハウス)、何卓佳(中国)

女子シングルスで頂点に立った橋本は、第2シードとして今大会に臨み、2回戦の赤江夏星(日本生命)との試合を除き、中国勢4人を退けて優勝。圧巻の強さを見せた。

決勝では、銭天一(中国)、横井咲桜(ミキハウス)を連破して勝ち上がった18歳の成長株・覃予萱(中国)と対戦。連戦の疲れを感じさせない華麗なフットワークで前後の揺さぶりにも対応し、カットで何本も粘って覃のミスを誘った。さらに、ループドライブであまくなったボールを逃さず狙い打ち、ストレート勝ちで早くも3度目の栄冠を手にした。

正確性の高いカットで中国勢を連続で下した橋本

準優勝の覃予萱は18歳。中国超級リーグでは世界女王・孫穎莎と同じ深圳大学で腕を磨き、急成長を遂げている

〈女子ダブルス〉
優勝:橋本帆乃香/佐藤瞳(デンソーポラリス/日本ペイントグループ)
準優勝:石洵瑶/銭天一(中国)
3位:縦歌曼/覃予萱、何卓佳/王暁彤(ともに中国)

橋本は、佐藤とのダブルスでも、決勝でカットペアならではの強さを発揮し、石洵瑶/銭天一(中国)を寄せつけずにストレート勝ち。橋本/佐藤のペアでは、これが7度目のWTT優勝となった。

女子ダブルスで優勝した橋本帆乃香(左)/佐藤瞳

その他、各種目入賞者は下記のとおり

〈男子ダブルス〉
優勝:袁励岑/徐瑛彬(中国)
準優勝:松島輝空/戸上隼輔(木下グループ/井村屋グループ)
3位:朴康賢/朴奎炫(韓国)、グレブネフ/カツマン(AIN※)

優勝:袁励岑(左)/徐瑛彬

〈混合ダブルス〉
優勝:黄友政/石洵瑶(中国)
準優勝:薛飛/銭天一(中国)
3位:英田理志/橋本帆乃香(日の出医療福祉グループ/デンソーポラリス)、朴康賢/柳是宇(韓国)

優勝:黄友政(右)/石洵瑶

※中立選手団(Athlètes Individuels Neutres)

写真提供=WTT

 

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