それは唐突な発表のように思えた。
3月3日に「上田仁が現役を引退、戸上隼輔の専任コーチへ」とプレスリリースが流れた。今シーズンは3月14日の時点で20勝10敗という好成績で、所属チームの「ケーニヒスホーフェン」が上位につけている、その原動力になっていた上田。なぜ現役を引退するのか、なぜ戸上のコーチなのか。その真相を卓球王国PLUS独占インタビューで語った。
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「他の人からも『今すごく強いから来シーズンもやれるよ』と言ってもらいますが、この感覚(吹っ切れた感)に陥ったからこの成績を出せているんですよ」
「ドイツに来て、選手としての充実感を得られました。選手としてまだやれますけど、それと『戸上のコーチ』というのを自分の中で比較した時に、『選手としての上田』よりも『戸上のコーチとしての上田』がまさった。それががすべてですね」
「今シーズンの開幕の時点ではプレーヤーとしてのマインドで、コーチ業のことを全く考えていませんでした」
「ぼくは断わられる前提で言ったんですよ。正直モヤモヤしていた。彼が断ってくれたら選手として、ぼくはやるわけで、ぼくが一瞬迷ったんですよね」
(卓球王国PLUSより抜粋)
卓球王国PLUS独占インタビュー/上田仁はなぜ今季で引退するのか。ブンデスで活躍しているのに、「『選手としての上田』よりも『戸上のコーチとしての上田』がまさった」
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