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仲村渠功

ラテン・アメリカへの熱い想い (パナマ)

今年3月、中米コスタリカのサンホセ市で開催された「中米競技会」会場で、20年前(1991~94年の3年間)パナマ駐在時の教え子Andy Buckley(当時21~2才)の彼と再会しました。
コスタリカ・オリンピック委員会の要請で、コスタリカコーチとして参加していた会場での事。
”マエストロ(師匠)” と昔の呼び方で声を掛けてきた彼は、現在パナマ卓球協会会長と中米卓球連盟副会長の役職での参加でしたが、そんな彼との再会で当時を懐かしく思い出しました。

勤務外の時間を利用し、現地卓球場に集まる若者達と一緒にそれまで機能していなかった卓球協会の再活に力を入れ、国内はもとより国際大会運営を通して指導しました。
1年目は2ヶ国(パナマ・コスタリカ)、2年目は4ヶ国、3年目は8ヶ国友好親善の国際大会を実施出来ました。3年目当時世界選手権ベスト16に入ったクラウディオ・叶野のブラジルチームも要請・参加しました。
国際大会運営に当たっては、国内大会(国内試合実施、ランキング設定、国際大会出場選手決定)、国際大会(参加国要請、大会会場、国内交通、宿泊、食事諸々)、協力依頼(新聞、TV、ラジオの広報活動、運営費の捻出 等)。大会運営に必要な人員要請も積極的な協力を受け、年々上手く運営できる様に成ったものでした。そのパナマは競技レベルこそ低い中、卓球協会の活動がしっかり運営され、卓球人口の増加、国際大会の運営も立派に出来ているらしい。

Andyの本業は弁護士だが、毎週末サルサ・メレンゲ・ラテンジャズ等を演奏するラテン音楽のグループリーダーで、彼のお陰でラテンのリズムを覚えたものです。

ラテン・アメリカが未だ世界の標準レベルから大きく離れている現実から、定年後は「ラテン・アメリカで卓球指導をしたい」と夢見た想いは、この時の活動が原点になっていました。

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