昨年9月中旬~今年3月末迄(約半年間)コスタリカ・ナショナルチームの選手と全国の若い選手を指導してきました。 勿論、指導の中心は首都サンホセ市で開催される「中米競技会」の強化目的です。 通常、卓球連盟の運営費用では捻出できない強化が組まれていました。
1月キューバでの10日間集中合宿。 2月ニューヨーク・クラブチーム主催の大会参加(USランキング適用で多数カテゴリーの試合)。 3月本番の「中米競技会」で銅メダル4個獲得は、コスタリカの現状では良い部類の結果でした。
キューバでの合宿にはラテン・アメリカ諸国が良く利用します。首都ハバナ市にある練習場(ナショナルスポーツセンター)と少し離れた宿泊所(ホテル)込みの費用が安いこと。 施設の周りは自由主義国の様な飲食店、遊技場、娯楽施設等が無く、集中訓練するには素晴らしく環境に恵まれているからです。 但し、インターネットの管理が厳しく自由に使えなかったのが問題でした。
物質面で恵まれないキューバ卓球協会では、僕を見てすかさず日本政府への援助・コネを付けたい貪欲な行動で「日本大使館・広報担当」、「JICA(国際協力事業)」へ中米卓球連盟役員、卓球協会会長とで出かけました。
「協力できる時期が来たら応援したいが、現時点では政治的に難しい」当然の説明でしたが、キューバ卓球連盟の前向きで積極的な行動には感動さえ覚えました。
キューバと言えば野球や音楽が有名ですが、音楽で思い出されるのは2000年1月日本で上映された「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のドキュメンタリー映画が記録的ヒットとなり、グループの日本公演が望まれ 当時、平均年齢70歳の “ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのバンド” の来日が8月に実現しました。
勿論、入場券を購入し満員のラテン音楽好きの人達と一緒に成って体をくねくねして聞き入ったものでした。
波乱に満ちた歴史、社会主義国キューバ。 自由主義社会に生きる人達には理解しにくい事が多いこの国ですが、僕が一番好きだった人々の“笑顔”、“陽気”、それに“ラジオから流れるサルサ”でした。
世界レベルの卓球界からまだまだレベルは低いが、「世界の標準に近づきたい」と貧弱な用具で日夜訓練していた選手達のひたむきな姿勢をみて、幸せとは何か?を考えさせられた合宿期間でした。
それでも選手達、それに僕も“大好きな卓球”で共有できる様々な事柄。そして心を開いて笑顔で話し会えた時間が一杯あった素晴らしい思い出と成りました。
カリブ海の小さな国キューバの情報でした。
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