卓球王国 2024年12月20日 発売
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なぜ卓球では「サウスポー」が活躍するのか!? 水谷隼も早田ひなも、実は右利き

 

日本の人口の約11%が左利き(サウスポー)と言われている。

ところが、卓球の過去40年間の全日本卓球選手権大会(国内最大イベント)の男子シングルス優勝者は63%が左利き、女子シングルス優勝者では34%が左利きだ。男子では斎藤清、水谷隼(木下グループ)という不世出のサウスポーが多くの優勝回数を重ね、女子でも星野美香、最近では石川佳純(全農)、早田ひな(日本生命)というサウスポーが優勝している。

最新の卓球王国1月号(11月20日発売号)では「なぜ卓球において左利きが優位なのか」を解説している。と同時に、左利きの独自の戦術を解き明かし、さらに右利きの及川瑞基(全日本チャンピオン・木下グループ)、吉村真晴(愛知ダイハツ)、岸川聖也(ファースト)が「対左利きの戦術」を教えてくれる。

卓球ではダブルスにおいて「左・右」ペアが絶対的に有利なのは数字でも明らかだ。全日本選手権では男子ダブルスの55%、女子ダブルスの50%、混合ダブルスでは78%が「左・右」ペアである。サウスポーはダブルスではシングルスと同じようにサービス、レシーブを行えるし、動きでも「右・右」ペアでは、ぐるぐる回りながら動かなければいけないが、「左・右」ペアでは左右に動くだけで、広いスペースを使えるのが特徴だ。

東京五輪混合ダブルス金メダリストの水谷隼(左)・伊藤美誠(右・スターツ)も「左・右」ペアだ。

 

水谷隼、早田ひなというチャンピオンも本来は右利き(現在も食事や字を書くときでも右を使う)で、卓球をやる時に指導者が右利きから左利きに変えた選手だ。最近では、右利きの子どもを卓球を始めるタイミングで「サウスポー」にする指導者もいる。

同じラケットスポーツでもテニスやバドミントンでは卓球ほどサウスポーが有利とは言えない。卓球のように回転という要素が入り、それで速いラリーの応酬となる時に、「サウスポー有利」となる。特に子どもの選手でチームに左利きがいないと、サービスなどの回転が「逆」であることに戸惑うのだ。

全日本選手権で前人未到の10回の優勝、東京五輪で金メダルを獲得した水谷隼は、右利きでそれほどの活躍ができただろうか。その答えは、卓球王国誌上で本人が答えている。

 

最新号の特集「ザ・サウスポー」で登場する指導者と選手を紹介しよう。

水谷隼・森薗政崇・宇田幸矢・石川佳純・早田ひな・及川瑞基・岸川聖也・吉村真晴・田㔟邦史・渡辺武弘・橋津文彦・偉関晴光・偉関絹子・松島卓司

 

稀代のサウスポー王者、水谷隼は右利きでも全日本10回優勝ができたのか!?

 

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