<卓球王国2024年8月号より>
ブレードに刻まれた「SPECIAL WOOD BLADES」の文字。これこそが『ハッドロウ』シリーズのコンセプトを表す。
2015年に登場した同シリーズのコンセプトは「純木材ラケットの新たなフラグシップモデル」。バタフライには5枚合板の『コルベル』、7枚合板の『SK7クラシック』などのロングセラーもあるが、より高いレベルの純木材ラケットを目指して誕生したラインナップだ。
そして、シリーズ久々の新作として(2024年)4月にリリースされたのが、5枚合板の『ハッドロウ5』。純木材ラケットならではの打球感と球持ちの良さ、回転のかけやすさはそのままに、木材合板のフィーリングにこだわる中・上級者を満足させる威力を追求したモデルになっている。
バタフライはラケットの弾みを「反発特性」として数値化しているが、『ハッドロウ5』の反発特性は「10.7」。これはインナーにアリレート カーボンを搭載した『張本智和 インナーフォース ALC』と同じ数値であり、木材のみで特殊素材ラケット並みの反発力を実現している。
また、見た目にもこだわりが宿る『ハッドロウ』シリーズ。『ハッドロウ5』もブレードのプリントはシンプルかつ控えめで、グリップも落ち着いた配色とデザイン。純木材ラケットのフラグシップモデルにふさわしい、シックな仕上がりになっている。
特殊素材ラケット隆盛の現代において、純木材ラケット、特に上級者の期待に応えられるようなモデルのリリースは減少傾向にある。そんな中で、あえて本格志向の5枚合板を投入してきたあたりに、バタフライの自信と懐(ふところ)の深さを感じさせる。
●攻撃用ラケット ●¥8,800(税込)
●木材5枚 ●グリップ:FL・ST・中国式ペン
●㈱タマス お客様サポートセンター:0120・600・731
https://www.butterfly.co.jp/
photo >> Yoshinori Eto
text >> Takazumi Asano
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