全日本一般の部・男子シングルスに登場したのは、慶應義塾大1年の野村順成。1回戦ではカット型の浦川聖琉(日本大)をストレートで退け、順調な滑り出しを見せると、続く2回戦でも再びカットマンと対戦。「カット打ちにはちょっと自信がある」と語るとおり、カデットの部で優勝経験を持つ実力者・竹﨑千明(岡谷市役所)と互角の攻防を繰り広げた。
●男子シングルス1回戦
野村順成(慶應義塾大) 7、4、6 浦川聖琉(日本大)
●男子シングルス2回戦
竹﨑千明(岡谷市役所) -6、13、4、12 野村順成(慶應義塾大)
結果は1-3で敗れたものの、落とした2ゲームはいずれもジュース。試合の流れひとつで結果が変わってもおかしくない内容だった。「途中でカットの感じを変えられて、それに対して自分が上手く対応できなかった。それでも、最後なんとか耐えて追いつけたので、少し成長はしてるかなと」。試合後、野村はそう振り返った。

男子シングルスで2回戦に進出した野村

勝負所でさすがの強さを発揮した竹﨑
秋田県出身の野村は、秋田高校から一般入試で慶應義塾大に現役合格。高校時代は留学への憧れもあり、地元にある国際教養大学を第一志望としていたという。
「AOで(国際教養大に)落ちてしまって、当時は他の大学をまったく考えていなかった。一般では慶應だけ受けて、奇跡的に受かった感じです。秋田県内の大学で卓球を続けることは考えていなかった。もしそこがダメなら、どこかで卓球を続けたいと思っていて、『卓球をするなら慶應しかない』と。実際、試験期間中も卓球のことばかり考えていたので、落ちたのも運命だったのかなって(笑)」(野村)
これまで全日本はジュニアの部のみの出場だったが、今回は県予選を1位で突破し、一般の部に初挑戦。その背景には、慶應での環境の良さがあると語る。「慶應は環境が本当にいい。卓球台も質の高いものを使えるし、卓球場も夜9時まで使える。関東に来てからは、1カ月に1回はすごい選手と試合ができるので、自分の課題がすごく見えやすい。それが成長につながっていると思います」。
今後の目標を尋ねると、「関東学生でランクに入りたい。せっかく関東に来たので、高いところを目指したいです。団体では、まず2部昇格が目標」と野村。勉強と卓球、その両方に真摯に向き合いながら歩みを進める彼が、一般の舞台での経験を糧に、次のステージでどんな成長を見せるのか。今後の活躍に期待がかかる。
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