男女合わせて5校が初出場を果たした今回の学校対抗。選抜3位の桜の聖母を破った八戸工業の活躍はすでにお伝えしたが、他の4校も長崎の地でフレッシュな風を吹かせている。
まずは男子で唯一の初出場校となった足立学園(東京)。2021年度より永瀬駿一郎監督が指揮を執り、メキメキと実力を伸ばし、今大会で初のインハイ学校対抗出場を果たした。弊誌の「潜入ルポDX」でも2023年5月号でお邪魔させていただいているのだが、取材したチームの活躍はやはりうれしいものだ。
足立学園は2回戦からの登場となり、都城商業(宮崎)と対戦。前半を1-1で折り返すと3番のダブルスで川野健児郎/石川惠大がフルゲームまでもつれた末に大きな1勝。4番では中学時代は県大会にも出場したことがなかったものの足立学園入学後に成長し「団体戦で何度もチームを救ってくれた」という杉本悠斗が期待通どおりの活躍でチームのインハイ初勝利を決めた。
明日の3回戦の相手は出雲北陵(島根)。選抜王者を相手にどんな戦いぶりを見せてくれるか。
●男子学校対抗2回戦
〈足立学園(東京) 3-1 都城商業(宮崎)〉
○髙橋 3、12、2 東
石川 -8、-9、-9 宮窪○
○川野/石川 -9、7、4、-6、8 宇地泊/東
○杉本 7、8、8 飛松
女子では八戸工業とともに鳥取城北も1・2回戦に勝利してベスト16に進出。1回戦で聖和学園(宮城)、2回戦で浜松修学舎(静岡)とインハイ常連校に定着した2校を破って堂々の3回戦進出を果たした。鳥取城北はどの選手もラリーに強く、希望が丘高、日本体育大でプレーした田中風汰監督も「ウチの良さはラリーの強さ。女子だと早いラリー展開が多いけど、前だけじゃくて下がった位置でも戦えるのが強みだと思います」と語る。明日は第1シードの明徳義塾(高知)との対戦となるが、インハイ優勝経験もある名門にどんな勝負を挑むか。
●女子学校対抗2回戦
〈鳥取城北(鳥取) 3-1 浜松修学舎(静岡)〉
○藤井 9、9、7 福本
市川 -12、-11、2、-6 高須賀○
○藤井/中西 -8、9、3、9 高須賀/中西
○中西 6、10、-6、8 山田
1回戦で八戸工業との「初出場対決」に敗れた早稲田実業。3番のダブルスを終えて2-1とリードしたが 、4番でエースの堀江こぺりが痛恨の敗戦。行則一秀監督は「堀江で負けたらしょうがないです。ウチのエースですから」と語った。早稲田実業のメンバーは学校対抗出場最少人数の4名のみ。1人でも欠けたら団体戦を組めないということで、普段から高い意識で日々を送って学校対抗出場をつかんだ。
まずは怪我の予防と健康管理。1人でも欠けたら試合に出られない、そうした意識を持って予選から本戦まで戦ってきた。次に「文武両道」。名門・早稲田大の系属校として勉学も重視する。テスト期間は「30分でもいいから」と4名が集まって練習し、反対に試合会場でも試合の合間には勉強。「文武どちらも手を抜かなかったからインハイに出場できた」と語る。
そして「自分たちで決める」。顧問の先生や外部コーチである行則監督にアドバイスを求めることはあっても練習メニュー、試合のオーダーまで決めるのは選手4名。自分たちが今何をすべきか、それがどう勝利につながるのか、常に自分たちで「決めて」インハイまで辿り着いた。学校対抗は初戦で敗れたものの、個人戦での活躍に期待したい。
●女子学校対抗1回戦
〈八戸工業(青森) 3-2 早稲田実業(東京)〉
小鹿 -3、6、-8、-8 高林○
○三國 7、10、6 岡田
馬場/今 -10、9、7、-7、-8 高林/堀江○
○馬場 7、5、-10、5 堀江
○今 8、4、-8、3 西村
最後に岩手県から初出場の一関第二。浜松修学舎に敗れて1回戦敗退となったが、東北勢らしい粘りを随所に見せた。昨年まで2年連続インハイ出場の盛岡第二との岩手県予選決勝は前半を終えて0-2と苦しい展開。しかし、ダブルスと4番で勝利してラストにつなぐと、フルゲーム6-9から逆転勝利で初インハイ切符をつかんだ。1・2年時に個人戦でインハイに出場していた遠藤唯桜花主将は3年で念願の学校対抗出場。勝利こそならなかったがチームメイトの前で懸命なプレーを見せた。
●女子学校対抗1回戦
〈浜松修学舎(静岡) 3-0 一関第二(岩手)〉
○福本 10、7、6 大山あ
○山田 7、8、9 遠藤
○高須賀/中西 7、5、13 遠藤/菅原
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