8月3日より、長崎県・大村市体育文化センターで開催されるインターハイ卓球競技。開幕に先立ち、各種目の優勝戦線を予想していく。まずは男子学校対抗から。
男子は近年、愛工大名電と野田学園が他校をリードする強さを見せていたが、今春の選抜では愛工大名電が希望が丘に、野田学園が遊学館に敗戦。その中で出雲北陵が遊学館と希望が丘を破って初優勝を飾るなど、今大会は各校戦力が拮抗しており、どこが抜け出すかわからない混戦模様となっている。
インハイ7連覇中の愛工大名電は春の雪辱を果たしたいところ。エースの坂井雄飛はWTTユースシリーズを転戦しながら着実に成長。6月に開催されたアジアユース選手権U19男子シングルスでも準優勝と活躍を見せた。選抜の希望が丘戦で敗れた菅沼翔太、面田知己の奮起に8連覇がかかりそうだ。
選抜王者の出雲北陵もエースの小野泰和が単複でチームを牽引し、春夏連覇を狙う。単複起用の黒田昌秀も粘り強いプレーが持ち味で、留学生の肖騏駿もガッツ溢れる戦いぶりでチームを鼓舞する。インハイでは昨年、一昨年と準決勝で愛工大名電と好勝負を演じながらも敗戦。今大会、愛工大名電とは決勝まで対戦しないが、大きな壁を越えたいところだ。
選抜準優勝の希望が丘も石井佑季と久保賢輔の2本柱で2度目のインハイ制覇に挑む。選抜の愛工大名電戦では森眞奈斗が貴重な白星をあげたが、3・4番手もしぶとい。野田学園を破って選抜3位の遊学館も穴のない布陣で初優勝を目指す。出雲北陵との選抜準決勝は0-3で敗れたが、内容的には互角。頂点に立つだけの実力を持ったチームだ。
昨年のインハイ、今春の選抜ともにベスト8に終わった野田学園は逆襲の夏にしたい。6月の中国大会では出雲北陵を3-2で破って優勝。今年のチームは飛び抜けたエースこそ不在のため、総力戦で勝利を目指す。昨年のインハイで準優勝と旋風を巻き起こした明豊は、植木大陽を除きメンバーが入れ替わったが、選抜でベスト8入り。九州大会でも希望が丘を下して頂点に立った。
野田学園、明豊と同じく選抜ベスト8の上宮はエースの石山浩貴がチームを牽引。実践学園は選抜の愛工大名電戦でも水谷悠真/下田蓮が勝利。下田はこの春のひろしま国際オープンでも萩原啓至(愛知工業大)、酒井明日翔(シチズン時計)、野田颯太(専修大)を下して優勝と力をつけている。このところ上宮、実践学園ともインハイでは上位に勝ち進めていないが、名門の意地を見せたい。
その他、選抜で野田学園を追い詰めた関西も上位候補。チーム一丸の熱い戦いぶりで相手を呑み込む。また、インハイで2年連続3位の育英も大型エースの谷本拓海を中心に3年連続の表彰台を狙う。谷本以外にも武智颯汰ら実力ある選手が揃う。
46大会連続出場となった明徳義塾も伝統のガッツで上位を狙う。1・2年生を中心にしたメンバーで昨年のインハイでベスト16に進出した公立校・白子にも期待。私立校が上位を席巻する中で公立校として存在感を放ちたい。
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