●男子シングルス準々決勝
齋藤俊太朗(明徳義塾) 3-0 坂井雄飛(愛工大名電)
鈴木柊平(遊学館) 3-0 石山浩貴(上宮)
谷本拓海(育英) 3-2 渡邊康靖(愛工大名電)
小野泰和(出雲北陵) 3-1 薜大斗(遊学館)
●男子シングルス準決勝
齋藤俊太朗 6、6、-6、-8、11 鈴木柊平
小野泰和 5、5、-6、3 谷本拓海
●男子シングルス決勝
小野泰和 -9、7、4、5 齋藤俊太朗
男子シングルスで優勝を飾ったのは、出雲北陵3年の小野泰和(だいと)。出雲北陵卓球部が創部20周年を迎える節目の年に、島根県勢として初のシングルス王者に輝いた。
初制覇を狙った学校対抗では準決勝で遊学館に敗れ、ダブルスも3位となかなか頂点に届かずにいた小野。第2シードとして臨んだシングルスでは、準々決勝で薜(遊学館)、準決勝では谷本(育英)を下して決勝に進出。
決勝の相手はノーシードから勝ち上がり、準々決勝では優勝候補の坂井(愛工大名電)、準決勝で鈴木(遊学館)を下した齋藤(明徳義塾)。「坂井選手が上がってくると思っていたけど、その坂井選手に勝って上がってきているので、自分より強いと思って試合に入った」と、予想外の相手ではあったもののしっかりと気持ちを作って決勝に臨んだ。
決勝の勝負のポイントは2ゲーム目。1ゲーム目は大きくリードするものの、「点数がほしくて守りに入ってしまう部分があった」と逆転で奪われる。しかし、2ゲーム目からは1ゲーム目には使わなかったロングサービスを使い、積極的な攻めの姿勢を見せて奪うと、3・4ゲーム目も守勢に回ることなく果敢に攻撃を仕掛けて一気に優勝を引き寄せた。
「2ゲーム目の出だしが大事だなと思っていました。そこで離されたら0-3で負けてしまうと思っていたので、2ゲーム目の最初は思い切ってプレーと思って、ロングサービスを出したり、1ゲーム目にしなかったことをして積極的に攻めていこうと思いました」(小野)
強靭なフットワークでコートを駆け回り、強烈なフォアハンドを連発した小野。出雲北陵らしい粘り強さを見せながら、パンチ力のあるプレーとガッツは会場の多くの観客を虜にした。
「優勝を目指して練習してきたので、素直にうれしい気持ちでいっぱいです。
インターハイだからといって特別なことをするのではなく、今までやってきた細かい部分やフォアハンド、フットワークという部分をさらにレベルアップできるように取り組んできました。新しいことを取り入れたかと言われるとそうではないんですけど、今までどういう風に勝ってきたかを考えて、具体的に当たる対戦相手の対策をしてきたりとか、気持ちの準備をしてきました。相手は向かってくるので、それに負けないくらい気持ちを出して戦う準備もしていました。
(応援について)絶対に自分1人じゃここまで勝ち上がれてこなかったなと思っていて、みんなが団体戦のような雰囲気を出してくれた。『1人で試合しているんじゃないんだな』というのを感じさせてくれるような応援や声がけをしてくれたので、自分も観客席に向かって声を出しました。そうしたら力とかパワーを貰えたので、頼もしいチームメイトだなと思いました。いろんな方に支援していただいた結果なので、ありがたい気持ちでいっぱいです」(小野)
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