日本ペイントマレッツ | 2–3 | 木下アビエル神奈川 |
4勝12敗 | 10勝6敗 |
1 | ◯ | サウェータブット | 10-11 | 11-5 | 11-8 | 木原美悠 | |||
出雲美空 | 浜本由惟 | ||||||||
2 | ◯ | 小塩遥菜 | 11-8 | 8-11 | 11-8 | 6-11 | 11-9 | 長崎美柚 | |
3 | サウェータブット | 9-11 | 7-11 | 5-11 | 木原美悠 | ◯ | |||
4 | 相馬夢乃 | 10-11 | 8-11 | 8-11 | 森薗美月 | ◯ | |||
5 | 小塩遥菜 | 9-11 | 長崎美柚 | ◯ |
日本ペイントマレッツ、今季最後の大阪でのホームゲームで、木下アビエル神奈川を2-0とリードしたが、勝利にあと一歩届かず……!
マレッツはダブルスに出雲美空とスターシニー・サウェータブット、アビエルは浜本由惟と木原美悠を起用。お互いに昨日の試合とはペアを組み替えて1番ダブルスに臨んだ。勝利をつかんだのは出雲/サウェータブット。1ゲーム目は逆転を許して落としたが、2ゲーム目は9-1と大きく突き放し、3ゲーム目も9-8から出雲のスマッシュが2本連続で決まった。「相手に強打されても取ってくれるので、2ゲーム目からはパートナーを信じて戦って、勝つことができました」(出雲)。
2番は小塩遥菜対長崎美柚。小塩は長崎に公式戦で勝ったことがなく、19年世界ジュニア決勝でも4-2で長崎が勝利しており、ここでアビエルが1-1に追いつくと思われた。しかし、長崎はフォアの決定打にミスが多く、なかなか勢いに乗れない。アビエルのチームメイトから「ゆっくり、ゆっくり!」と声がかかる。
ゲームオールまでもつれたこの一戦。6-6からの最終ゲームは長崎が9-8としたが、ここから小塩が10-9と逆転し、最後の一本はツッツキがネットイン。それまで長崎に何本もネットインがあったが、最後の最後でツキが来た。小塩は6試合目にして念願のTリーグ初勝利。「昨日がお父さんの誕生日で、勝利をプレゼントすることができなかったんですけど、今日勝つことができて良かったです」と笑顔で語った。
これで2-0とマレッツが勝利に王手をかけた。しかし、ここからアビエルは3番木原がサウェータブット、4番森薗が相馬をともにストレートで下し、あっという間に2-2に追いつく。木原はバック表ソフトのツッツキとバックハンドを生かし、裏ソフトのラリーには滅法強いサウェータブットを攻略。森薗は10-6のゲームポイントから10-10に追いつかれた1ゲーム目を11-10で取り、パワフルな両ハンドドライブで相馬のカットを打ち抜いた。
5番は再び小塩対長崎。出足で3-0と長崎がリードして、マレッツベンチがタイムアウト。長崎が5-1、6-4、8-7とリードを保つが、小塩は9-9で追いつく。小塩の粘りは見事だったが、10-9で長崎がマッチポイントを握ると、最後の一本は2番のお返しとばかりに長崎のパワードライブがエッジをかすめて入った。
「ビクトリーマッチでは、今日はドライブが入らないから、ゆっくりつないでチャンスボールだけ打とうと我慢して戦うことができた。お互い回転量がすごく多くて、倍の回転で返ってくるから、ネットインやエッジが多くなる。でも……運も実力のうちですね(笑)」(長崎)。
勝利したアビエルの劉燕軍監督は、勝利監督インタビューで「非常にチームワークが良くて、ひとりが調子が悪くても他のメンバーがカバーすることができた。2位をキープしてプレーオフを目指します」とコメント。絶体絶命のピンチを脱したこの1勝は大きい。
また、試合後にはホーム最終戦のマレッツのメンバーが、観客席の応援団やファンに挨拶。三原孝博監督は「勝利を分かち合うことはできませんでしたが、まだまだ試合は続きます。本当に皆さんの応援のおかげで、私も笑顔でいることができました。これからは選手、そしてマレッツが勝利して、皆さんを笑顔にできるように頑張っていきます」と語り、盛大な拍手を浴びた。多彩なプレースタイル、そしてベンチからの全力の応援が光るマレッツ。このチームの魅力を、より多くの人に知らしめてほしい。
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