卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
Tリーグ

T.T彩たまが3連勝。アウェイで岡山を下す

岡山リベッツ 1-3 T.T彩たま
5勝7敗 6勝7敗
1 上田仁 11-6 11-5 高木和卓
森薗政崇 黃鎮廷
2 吉村和弘 14-16 12-10 8-11 11-7 9-11 鄭栄植
3 吉田雅己 6-11 4-11 11-7 11-7 10-12 平野友樹
4 林鐘勲 5-11 16-14 10-12 8-11 黃鎮廷
5

 
独走する木下マイスター東京を追いかける3チームは、現在勝ち点18でピッタリ並んでいる状態だ。
どこが抜け出すのか見逃せない混戦の中、岡山リベッツがホームマッチでT.T彩たまを迎え撃つ。
まずはホームマッチを盛り上げるパフォーマンスで「ダンスBB」が歓迎のダンスを披露。

キレキレダンスで歓迎だ!


先鋒のダブルスは岡山リベッツが誇るエースダブルス上田/森薗が完勝。台上の精緻さ、つなぐボールの見極めなど、終始丁寧なプレーで、T.T彩たまの黃鎮廷/高木和のミスを誘う。上田/森薗は、仕掛けからの速攻のパターンが多彩で、コンビネーションの良さを見せた。リーグトップの8勝をあげるエースペアが岡山リベッツに流れを呼び込む。

台上で仕掛けてからのカウンターの精度が高かった上田/森薗


エースダブルスの役割をきっちり果たす


2番は吉村和弘が鄭栄植と対戦。ワールドクラスの吉村のボールに打ち抜かれる場面もあったが、打球点の早さとバックの安定感では鄭栄植のほうが上回る。特に競った場面でも相手の強打をしのげる鄭栄植のブロック力の高さは随一だろう。しつこくボールをつなぎ、吉村の強打ミスを誘った。
だが、吉村の良いところはミスを恐れずに強打を連発できるところだ。攻めの姿勢を継続し、鄭栄植の堅牢を崩していく。4ゲーム目は最大4点差を詰められたが、そこでキレることなく、最終ゲームに持ち込んだ。

吉村はワールドクラスの強打


それでもあと1本、足りなかった吉村。9点まで追い詰めたが、鄭栄植の安定感が上回り、試合を1-1のタイへ戻した。

固いバックで吉村をしのぎきった鄭栄植


 

勝負の3番は吉田対平野。「GO GO マサキ」の声援が岡山武道館に響く中、それを沈黙に変えたのはT.T彩たまの平野友樹だ。先日の春日部ラウンドで覚醒した平野が今日も軽快な動きで、試合をコントロールしていく。持ち前の3球目速攻と進化したバックハンドが炸裂。ラリーになっても、チャンスを見つけて押し返し、吉田を台から下げた。

本当に強い平野。実力がぐんと上がった


 
どうにか展開を変えたい吉田は、つないで次を狙う戦術へ。必殺技の質の高いループドライブで粘り、下げられた時もフォアで動いてしつこく入れていく。打球のリズムを変えることで平野もラケット角度のミスが見られ、吉田が上から打ち込むチャンスが出てきた。両者の押し引きがぶつかり合い、この試合もゲームオールの大接戦。10-8から追いつかれた平野だが、最後はミス待ちではなく、果敢に攻めて大事な3番をもぎ取った。

下げられた吉田だが、諦めずに食らいつき、好ゲームを演出した



そして4番に登場した黃鎮廷が今夜の試合を決めた。林鐘勲は黃鎮廷の独特のボールに合わず、苦い表情を浮かべる。しかし、ミスをしながらでも入る角度を探し、林鐘勲が徐々にボールを返していく。取っては取られての試合で、3ゲーム目のジュースを黃鎮廷が取ったのが大きい。林鐘勲にとってはアンラッキーなネットインだった。

黃鎮廷が締める!


 
年末の試合を3連勝で終えたT.T彩たまの坂本監督は
「今日はいますが、最初の2試合は鄭栄植を欠いて、そして吉村も風邪でいなくて、オーダーに悩みました。それで3連勝で終われたのはうれしいですね。アウェーで勝ったことも初めてで、ダブルスが負けて勝ったことも初めてです。ダブルスが簡単にやられてしまいましたが、シングルスで自分の力を出してくれました」と賞賛のコメント。
これでT.T彩たまは2018年の試合をすべて終え、次戦は2月になる。
「絶対にファイナルに出ます」と宣言する坂本監督。T.T彩たまが笑顔で2018年最終戦を終えた。

関連する記事