卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
Tリーグ

日本生命が2019年白星発進! 日本ペイントは10連敗

日本ペイントマレッツ 1-3 日本生命レッドエルフ
1 松平志穂 5-11 5-11 常晨晨
相馬夢乃 蒋慧
2 加藤美優 9-11 8-11 9-11 早田ひな
3 相馬夢乃 11-6 2-11 11-5 6-11 8-11 平野美宇
4 李皓晴 7-11 12-10 11-5 11-13 11-9 森さくら

 全日本選手権が終了し、再スタートを切ったTリーグ 1stシーズン。2019年最初の試合となった日本ペイントマレッツ対日本生命レッドエルフの大阪ダービーは、日本生命が3-1で勝利し、連勝を5に伸ばした。一方、ホームで敗れた日本ペイントはこれで泥沼の10連敗となった。

 大阪が本拠地の両チームの対戦、さらに交通の便の良い難波・エディオンアリーナ大阪での開催ということもあり、平日にも関わらず1200人近くの観客が詰めかけた今日の試合。試合に先立ち、ここまで10勝0敗の成績で前期MVPを授賞した早田ひなに松下浩二チェアマンからトロフィーと、副賞のノジマ家電製品30万円分の商品券が贈られた。「優勝して、気持ちよくノジマに買い物にいきたいです」(早田)

 トップのダブルス、ここ最近固定されつつある日本生命の常晨晨/蒋慧に対し、日本ペイントは松平志穂とカットの相馬夢乃のペアを初めて起用。変則ペアで奇襲をかけた日本ペイントだったが、日本生命ペアは動じない。序盤からサービスが効き試合を優位に運ぶと、ラリーでも球質を変えながら丁寧につないで日本ペイントペアを圧倒。ストレートで勝利を収めた。

奇襲に動じず完勝の日本生命ペア

 続く2番には前期MVPの早田が登場。日本ペイント・加藤美優との対戦は好ゲームが期待されたが、早田がここ最近の充実ぶりを見せつけるかのような試合運びで完勝。「相手も強い選手なので、得意の両ハンドをなかなか打たせてもらえなかった」という早田だが、成長著しいサービス・レシーブで得点を重ねていく。加藤もうまく早田の両ハンドを封じていたが、こちらも得意のラリー戦に持ち込む前にミスを誘われた。早田の開幕から負けなしの11連勝で日本生命が早々に王手をかけた。

強打を封じられても、総合力で勝ちきれるのが今の早田


頼みの加藤も早田に及ばず

 日本生命の3番は12月3日以来の出場となった平野美宇。その平野を相手に、この日2点起用の相馬が粘りを見せる。平野の両サイドへの揺さぶりにも食らいつき、日本ペイント加入後に取り組んでいるという一枚ラバーと裏ソフトを反転させながらのプレーで得点を重ねる。前に飛び出してのブロックなど、意外性のあるプレーも決まり、2-1とゲームカウントをリード。しかし、苦しみながらも平野が追い上げる。4ゲーム目を奪い返すと、5ゲーム目はスタートから強気の攻めでリードを奪って逆転勝利。平野の勝利で日本生命が勝利を決めた。

金星ならずも、大健闘の相馬


ヒヤヒヤの勝利にホッと笑顔

 チームの敗戦が決まったが、会場につめかけた大勢のファンの前でなんとか一矢報いたい日本ペイント。4番の李皓晴は1ゲーム目こそ森さくらの打点の早い連打に苦しめられたが、2ゲーム目以降は少し下がった位置から回転をかけてラリーに持ち込むパターンがはまり出す。終盤に森も粘りを見せて追い上げたが、最終ゲームは8-9から3本連取で李皓晴が逆転勝利。何とか1勝をあげてファンの声援に応えた。日本生命は意外にもここまで4-0勝利は1度きり。勝ち点で離されている首位・木下アビエル神奈川追撃に向けてなんとか勝ち点4が欲しいところだったが、わずかに届かなかった。

一矢報いた李皓晴


森は連打で互角の展開も、わずかに及ばず

 「できれば4-0で勝ちたいと思っていました。勝敗が決まっている中で李皓晴も最後まで集中していたので、相手を褒めたいですね。平野、早田、森と全日本で負けてから今日が初めての試合だった。どれだけ気持ちを変えてプレーできるかを見ていたけど、3人とも出足が非常に悪かった。それでも勝てたから普段のペースに戻せるんじゃないかと思う。今日でほぼ2位以上が確定したので、これからは少しリラックスしてやれるかもしれない」(日本生命・村上恭和総監督)

 木下アビエル戦に関しては「相手がベストメンバーで来られたら、ウチのほうが厳しい」(村上総監督)と語ったが、そこは名将の腕の見せ所といったところか。これで5連勝となった日本生命、2月2日に首位・木下アビエルとの天王山に臨む。

 日本ペイントは、11月以降勝ち星がなく、ついに10連敗。

 「相馬がよく頑張った。初対戦だし、平野も合っていないのでチャンスはあると思っていた。ただ、最終ゲームは消極的になってしまって、そこは少し残念だったかなと」(日本ペイント・三原孝博監督)

 プレイオフ進出は絶望的となったが、三原監督は「プレイオフだけにこだわらず、1戦1戦選手が成長できる、成長の場になるようにオーダーを組んでいきたいとは考えています」と今後の戦いについて語った。

 明日の対戦相手はトップおとめピンポンズ名古屋。こちらも5連敗中だが、新たにハン・インが加わり、明日のベンチ入りメンバーにも名を連ねている。明日こそはホームのファンの前で歓喜の瞬間を迎えたいところだ。

関連する記事