日本ペイントマレッツ、大阪ダービー制して初勝利！

2018.10.27

日本ペイントマレッツ	3–2	日本生命レッドエルフ
1勝1敗/勝ち点3	3–2	1勝1敗/勝ち点4

1		馮天薇	12-10	10-12	10-12			常晨晨	◯
		田代早紀	12-10	10-12	10-12			陳思羽	◯
2	◯	松平志穂	11-3	11-13	11-7	3-11	11-9	前田美優
3	◯	馮天薇	11-6	7-11	9-11	11-9	11-8	陳思羽
4		李皓晴	10-12	8-11	11-8	13-11	7-11	森さくら	◯
5	◯	李皓晴	11-6					陳思羽

日本生命レッドエルフ対日本ペイントマレッツの大阪ダービーは、第1マッチから第4マッチまでの4試合全てがフルゲームという大接戦になり、ビクトリーマッチ（延長戦）を制した日本ペイントマレッツが勝利を飾った。

第1マッチのダブルスは3ゲームともジュースという互角の内容だったが、終盤で常晨晨のフォアカウンターが入り、日本生命レッドエルフが先制点をあげた。
第2マッチは前田対松平。「中学生以来の対戦でした（松平）」という2人の戦いは、松平がしゃがみ込みサービスから得意のバックドライブで前田を攻めてリードするが、前田もバックハンドからのフォアスマッシュを決めて追いついた。前田の表ソフトでのバックハンドに押されてネットミスが出ていた松平だったが、最後はサービスで崩して勝利。長い戦いにピリオドを打った。
最終の5ゲーム目になると、Tリーグは6オールから始まるという独特のルールが採用されるが、これが実にエキサイティングだ。選手はもとより、観客も緊張するほどスリリングな空気が漂う。長く卓球の大会を取材しているが、これほど興奮かつ目が離せないルールはかつて感じたことがない。

最後まで攻め抜いた松平が貴重な1点を奪う

第3マッチは陳思羽と馮天薇のエース対決。日本生命レッドエルフは開幕戦に出場した平野美宇と早田ひながこの試合は欠場のため陳思羽がエースとして起用された。
この試合も激しく、レベルの高いラリーの応酬が繰り広げられ、世界基準のプレーに会場がどよめくシーンが何度もあった。陳思羽の叩きつけるようなバックドライブと直線的にコートに突き刺さるフォアドライブに苦戦した馮天薇だったが、ここぞという場面で回り込んでフォアドライブで勝負をかけるなど、試合巧者ぶりを発揮し、3-2で陳思羽を下した。

日本ペイントマレッツの精神的な支柱になっている馮天薇

第4マッチは森と李皓晴。森は回転量の多い巻き込みサービスでエースを連発し、2ゲームを連取したが、徐々にレシーブができるようになった李皓晴はラリー戦に持ち込んで2ゲームを返して最終ゲームへ。森は6-7から一気に5連続得点を奪って、ラストに繋ぐ金星をあげた。

森は威力のあるサービスから果敢な攻撃を貫き、ラストに繋ぐ

ビクトリーマッチの対戦は陳思羽と李皓晴。日本ペイントマレッツは絶対的エースの馮天薇を使ってくると思ったが、李皓晴の起用がばっちりと当たった。「第4マッチで負けたのでビクトリーマッチに入る前はかなり弱気だった」という李皓晴だったが、第4マッチ直後の試合ということで体が温まったまま試合を行えた。対する陳思羽は1試合を挟んでのビクトリーマッチだったため出足をうまく立ち回ることができなかった。「続けて試合ができるため最後は李皓晴と決めていた」という三原監督の采配が的中し、日本ペイントマレッツは初勝利をあげた。