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Tリーグ

日本生命の平野が石川を破り、連勝中のKA神奈川ついに土がつく!

日本生命レッドエルフ 31 木下アビエル神奈川
3勝2敗 4勝1敗
1 常晨晨 11-4 5-11 8-11 袁雪嬌
蒋慧 長﨑美柚
2 平野美宇 8-11 11-7 11-8 11-8 石川佳純
3 早田ひな 11-8 11-7 7-11 10-12 11-9 袁雪嬌
4 蒋慧 9-11 11-7 11-7 11-1 浜本由惟

 

大阪で行われた日本生命レッドエルフ(以下日本生命)のホームマッチ第2戦は、全勝中の木下アビエル神奈川(以下木下)と対戦。地元で何としても勝ちたい日本生命は「みうひな」の高校生コンビが奮起し、3-1で勝利。昨日を超える1140人の観客をハイレベルなプレーで沸かせた。

 

第1マッチのダブルスは、初のペアリングながら昨日の日本ペイントマレッツ戦で完勝した常晨晨/蒋慧が出場。序盤は蒋慧がフリックで木下ペアをかく乱し、すんなり勝利するかと思いきや、ラリーになってからのフォアでミスが出て、第2、第3ゲームでまさかの敗北。

昨日の試合後に「ダブルスが一番重要」と語っていた日本生命・村上監督としては、痛すぎる一敗となってしまった。

トップのダブルスは木下が先制

 

しかし、その悪い流れを断ち切れるのがホームのメリットと言えるだろう。

第2マッチは、Tリーグファン待望のカード、平野美宇対石川佳純が実現した。ここ最近は分が良い石川がキレのあるプレーで第1ゲームを奪取したが、第2ゲームから平野の両ハンドドライブが火を吹く。レシーブからバックドライブを積極的に振っていき、フォアのカウンターも炸裂。一方の石川は、平野の回転に球が合わないのか、平野のレシーブに対する3球目でのミスが重なり、自身のレシーブでも迷いが出てしまう。

第4ゲーム10-5で平野マッチポイントの場面。平野がレシーブでフォアフリックを決めてガッツポーズをするが、石川がサービスのネットインをアピールして、ノーカウントに。そこから石川が3本連取。流れが石川に傾きかけたが、最後は平野が強気のチキータレシーブを決めて勝利をおさめた。

「全日本ぶりに石川選手に勝つことができたのですごくうれしかったです。1ゲーム目は少し消極的になったけど、2ゲーム目から思い切ってプレーできたのが勝因。(第4ゲームは)10-5から3本取られたけど、あそこで気持ちを切らさずに最後勝ち切れたことは、精神的にも成長につながったと思います」と平野。

石川を下し、笑顔のガッツポーズ

平野の猛攻に、石川屈する

 

続く第3マッチは、勢いに乗る日本生命の早田が2ゲームを連取するも、徐々に早田のサービスに慣れてきた袁雪嬌が巻き返しを見せ、早田のミドルを突いてペースをつかむという展開に。

そして迎えた最終ゲーム、7-9とリード許した早田だったが、ここでタイムをとると、レシーブからのスーパープレーで追いつき、最後はこの試合で初のサービスから2得点という、怒濤の4連続ポイント。昨日に続く、大逆転劇で強敵を撃破し、会場の盛り上がりも最高潮に達した。

今日も魅せた!ひなスマイル

 

第4マッチは、シングルス初起用の蒋慧が登場。「浜本は表ソフトが苦手だから、蒋慧をぶつけた」という村上監督のオーダーが見事にはまる。序盤こそ回り込みすぎて自滅した感のあった蒋慧だったが、第2ゲームからはバックサイドはバック表で応戦。手堅いバックとフォア強打のコンビネーションに浜本は対応できず、蒋慧が3ゲームを連取。第4ゲームは9-0まで突き放す一方的な内容となり、最後は危なげなくチームの勝利が決まった。

蒋慧は、きっちりとダブルスの借りを返した

 

日本生命レッドエルフはホームで2連勝し、通算成績は3勝2敗に。一方、開幕4連勝中だった木下アビエル神奈川は、初黒星で4勝1敗となった。

日本生命レッドエルフvs木下アビエル神奈川の次戦は、早くも3日後の11月21日に福井で行われる予定だ。世界トップレベルのプレー、贅沢なカードも見られるのがTリーグの醍醐味。福井の卓球ファンはぜひ会場に駆けつけて、選手たちに声援を送ろう。

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