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Tリーグ

強い木下アビエル、10勝目は石川が決めた!

木下アビエル神奈川 31 日本ペイントマレッツ
1 長﨑美紬 11-6 11-5 加藤美優
木原美悠 松平志穂
2 浜本由惟 11-7 8-11 9-11 11-5 11-9 相馬夢乃
3 袁雪嬌 10-12 9-11 11-13 加藤美優
4 石川佳純 11-2 11-7 11-7 李皓晴
5

クリスマスを前にサンタの帽子でごあいさつの木下アビエル神奈川


 

 前日、チームの勢いを作った長崎と木原のペア。1ゲーム目の出足で、加藤のレシーブに翻弄された木下ペアだったが、負けじと長崎のレシーブも冴え、11-6と木下ペアが先取。長崎のドライブと木原の速攻のコンビネーションが見事だ。11-5で木下ペアがストレートで完勝。木下の若手ペアは強さを増し、チームを牽引する原動力になっている。

すばらしいコンビネーションを見せた長崎と木原のダブルス

 2番は木下は元世界代表の浜本。対するは高校生カットマンの相馬(遊学館高)。相馬の華麗なカットに会場がどよめくも、浜本は1ゲーム目、落ち着いて相馬のミドルを攻めてリードを奪い、そのまま11-7で浜本が先取。

 2ゲーム目、相馬のカットが深く入り始める。6-2、8-4とリード。一方の浜本は焦りのミスが目立つ。相馬が11-7でゲームを取り返した。

 3ゲーム目、相馬が3-0でリードすると木下ベンチはたまらずタイムアウト。そこから3-3に追いつき一進一退の展開になるが、浜本が8-5とリード。相馬は攻撃はないが、ミスのないカットを見せ9-9。切れたツッツキでミスを誘い、先に10-9とゲームポイントを取り、次のボールで浜本はドライブミスで11-9で相馬がゲームを連取。

 4ゲーム目に入ってスタートで2本のエッジボールが入り浜本が6-1とリードし、カット打ちにも余裕が出てきた。11-5で取り返し、勝負は最終ゲームの6-6からに突入した。

 最終ゲームは浜本の強打が炸裂10-8とマッチポイントを奪い、最後はスマッシュで決め、11-9で浜本が勝利。木下は勝利に王手をかけた。

「2、3ゲーム目で焦ってスマッシュミスが出たので、ツッツキとループドライブでつないでいくようにアドバイスした」と劉燕軍監督。「カットマンに対しても長いラリーになるのはあまり好きじゃない。早く決めようと焦ったけど、ベンチからアドバイスをもらって長いラリーに持ち込んだのが良かった」と浜本のコメント。

強打中心から、粘り中心に変えて競り勝った浜本


 

 3番は木下が袁、日本ペイントはエースの加藤が登場。袁は20日に中国の超級リーグを戦い、駆けつけた。超級で勝ち越している袁に対し、加藤は互角のラリーを見せる。二人の高速ラリーに会場はため息。最後は加藤のサービスエースで12-10で加藤がゲーム先取。

 2ゲーム目、袁の闘争心に火がつき、出足から気合の声が入る。しかし、加藤は速攻でリードを奪うも、ジリジリと袁が追いかけるゲーム展開。9-9から袁のバックハンドが2本連続オーバーし、11-9と加藤が連取。中国の強豪選手に対し、加藤はラリーで負けていない。

 2ゲームを競り合いで取った加藤の勢いは止まらない。3ゲーム目も5-1とリードするも袁は中国の意地を見せて追いかけ、10-10。加藤のチキータが決まり、11-10で3回目のマッチポイント。袁がラリーで取り返し、11-11とするも、加藤がラリーで取り、12-11で4回目のマッチポイント。最後はバック対バックで袁のボールがオーバーミスして、加藤が貴重な1勝を挙げた。超級リーグの強豪を破った加藤の強さが光った。

「私は必ず1点を取らなきゃいけない立場です。厳しい試合でも絶対取らなければいけない。その責任感と自信がありました」と加藤は語った。

ラリー戦に強い加藤が、速攻で勝利した


 

 4番は木下は世界3位の石川、日本ペイントは世界27位の李皓晴(香港)。出足から石川は飛ばしていく。甘いボールは一気に決めに行く積極プレーが目立つ。1ゲーム目を2本で取り、2ゲーム目も7-7から一気に11-7とゲーム連取。

 3ゲーム目、石川は勢いは止まらない。強い、強すぎる。11-7で李を封じ込め、木下は10勝目を決めた。

 試合後に会場に向かって、木下の劉燕軍監督は「これは応援してくれた方へのクリスマスプレゼントです」と笑顔で語った。

 石川は自信に満ちあふれていた。「今日も良いプレーもできました。1ゲーム目を2本で取ったので2ゲーム目は少し粗くなりました。2ゲーム目、7-7から4本連取、3ゲーム目も6-6から4本連取できて、良かった。初めての日本でのプロリーグなので、チケットを買ってくれたお客さんに良いプレーを見せたいと思っています。全日本選手権前にTリーグで同じ卓球台で同じボールでできるのもすごく良いですね」。

 木下アビエルは今日で10勝目をあげた。単独首位を快走しているが、2位の日本生命も負けない。12月は両チームとも「負けられない」リーグ戦が続いていく。

敵なしの強さを見せた石川のサービス

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