| 日本生命レッドエルフ | 3–1 | TOP名古屋 |
| 10勝3敗 | 2勝11敗 |
| 1 | 常晨晨 | 2-11 | 10-12 | 田志希 | ◯ | ||||
| 蒋慧 | 鄭怡静 | ||||||||
| 2 | ◯ | 森さくら | 11-1 | 12-10 | 9-11 | 5-11 | 11-9 | 安藤みなみ | |
| 3 | ◯ | 常晨晨 | 11-6 | 9-11 | 11-5 | 11-8 | 田志希 | ||
| 4 | ◯ | 早田ひな | 11-8 | 11-3 | 11-5 | 徐孝元 | |||
| 5 |
北九州メディアドームで開催された日本生命レッドエルフのホームマッチ2戦目。TOP名古屋を迎えての戦いとなったが、昨日同様、凱旋試合の北九州市出身・早田が最後を締めて日本生命が3-1でTOP名古屋に勝利。これで日本生命は2018年の公式戦を4連勝、10勝目到達でフィニッシュした。
1番のダブルスで、まず先手を奪ったのはTOP名古屋の田志希／鄭怡静。昨日の日本ペイントマレッツ戦で完勝した日本生命ペアにサービス・レシーブで主導権を与えず1ゲーム目を奪う。2ゲーム目も1ゲーム目に続いてTOP名古屋ペアがリードする展開が続き、マッチポイント。ここから一度は日本生命ペアに追いつかれたが、TOP名古屋ペアが逃げ切って先取点を挙げた。
ダブルス巧者ぶりを見せた田志希（左）
続く2番は日本生命が昨日の試合は出番のなかった森、TOP名古屋が安藤の青森山田中同級生対決。1ゲーム目は序盤から森のバックドライブが火を吹き、わずか1点を与えたのみで森が奪取。2ゲーム目、安藤が粘りを見せてリードするもゲームポイントを跳ね返した森が奪い取り、一気に王手をかけた。しかし、ここから安藤も食い下がる。サービスで優位に立ち、徐々にフォアで攻める展開が増え、3、4ゲーム目を連取。それでも最終ゲームは最後まで攻め抜いた森に軍配。「最初から競ると思っていたので、冷静に行くことを心がけた」という森。プレーは冷静だったが、フルゲームでの勝利に喜びを爆発させた。
「ヨッシャー!!」と叫び、ベンチで全力ハイタッチ
安藤は好プレーを見せるも同い年の森に惜敗
3番は今日の試合、単複起用の左腕対決。今日の試合のキーマッチともいえるこの試合、常晨晨の技が光った。サービス・レシーブからラリーまで緩急、コース、タイミングを絶妙に変えながら田志希を翻弄。押し引き自在のラリーで田志希の攻撃をかわしながら得点を重ねていく。2ゲーム目こそ攻めきった田志希が奪うも、最後まで主導権を渡さなかった常晨晨が貴重な勝利をあげた。常晨晨は昨日の試合でも1-1で回ってきた3番で勝利。ここまでシングルスは3試合の出場（3勝0敗）にとどまっている常晨晨だが、この選手が控えていることが日本生命の強さの証ともいえる。やはり元中国代表の実力はダテじゃない。
ベテランらしいクレバーなプレーを見せた
頼れる姉さんをベンチが笑顔で出迎える
そして昨日に続き4番で起用されたのは早田。ビクトリーマッチに持ち込みたいTOP名古屋は徐孝元。12月8日の試合ではフルゲームまでもつれた両者の対戦だが、地元パワーも受けてか、今日は早田の完勝劇だった。巻き込みサービスが面白いように効き、レシーブでもチキータはじめ多彩なテクニックで圧倒。カットに対してもしっかりつないで最後は強打、と徐孝元に付け入る隙を与えない完璧なプレーを見せた。昨日のハイライトを見ているかのような完勝で、連日チームの勝利を決めた。これで早田はシングルス負けなしの10勝目到達となった。
今日も炸裂、ひなキャノン
「リードしていて追い上げられても、焦らず自分のプレーをしようと思っていた。それが一番大きかった（地元での試合は）勝てて本当にうれしいですし、お世話になっている石田卓球クラブの監督さん、コーチ、家族や親戚も応援に来てくれて、その中で勝ててよかったです。来年はオリンピックに向けて大事な年になるので、まずはケガをしないこと。そしてオリンピック出場にチャレンジできることをありがたく思ってプレーしたい」（早田）
また、着実に成長を見せているレシーブテクニックに関しては「今まではサービス、3球目で点を取る意識が強くて、そこの練習を中心にしていたけど、今はレシーブで先手を取る時代。そこで先手が取れれば、得意のフォアドライブにつなげられると思うので、今まで以上に練習に取り組んでいます」とも語った。
「昨日もそうだけど、2-1で早田にまわして勝つ、と北九州で最高の勝ち方ができました。ダブルスを落としてしんどいかなと思いましたが、森が元気いっぱいのプレーで勝ってくれて五分五分になった。これで3番で勝ったほうが勝ちだという意識でいた。早田は日本でいま一番勢いがあるのが彼女なんじゃないかと思うくらい、ひとつひとつの技術のレベルが上がっている。レシーブが特にレベルアップしている。（2018年を振り返って）いつもベストメンバーで試合ができたわけではないけど、みんなそれなりに力を発揮してくれて10勝3敗という成績を残せている。課題はダブルス。相手もそこがポイントだと思っているので、ダブルスで勝ち続けられる工夫はしないといけないなと思う」（村上監督）
木下アビエル神奈川、日本生命が抜き出ているTリーグ女子。今日も首位の木下アビエルが勝利し、2位・日本生命としても負けられない戦いが続く。名将・村上監督率いる常勝軍団がどのうように木下アビエルを追撃するの楽しみだ。
2018年を10勝到達で締めくくった日本生命
敗れたTOP名古屋はこれで5連敗。田志希が加入し、ダブルスで得点が狙えるようになってきたがなかなか波に乗れない。新井監督は2018年の戦いを振り返り、「色々な国の選手が揃っていて、まとめるのが大変だったけど、徐々にチームワークも生まれてきた。でもみんな、まだ本来のプレーは出せていない。（中断期間を挟んでの後半戦に向けて）世界ランキングではトップの選手が揃っているけど、挑戦者の気持ちでやっていきたい」と語った。
これで2018年内のTリーグは全日程を終了。年が明け、全日本選手権を挟んで1月30日より後半戦がスタートする。
ツイート
