T.T彩たま | 3-1 | 琉球アスティーダ |
1勝 | 1敗 |
1 | ◯ | 黄鎮廷 | 11-5 | 11-9 | 李平 | ||||
平野友樹 | 木造勇人 | ||||||||
2 | ◯ | ピチフォード | 11-10 | 7-11 | 7-11 | 11-8 | 13-11 | 吉村真晴 | |
3 | 黄鎮廷 | 8-11 | 11-6 | 10-11 | 11-9 | 10-12 | 村松雄斗 | ◯ | |
4 | ◯ | 神巧也 | 7-11 | 11-7 | 11-7 | 8-11 | 11-9 | 朱世赫 | |
昨夜に続いて東京・立川での男子Tリーグ。T.T彩たまと琉球アスティーダの開幕戦の号砲が夜の7時に鳴った。観客が1023人。
彩たまは昨シーズンのメンバーから鄭栄植が抜けたが、イングランドのピチフォードを補強した。一方、琉球は丹羽が抜けたものの吉村真晴と朱世赫、李平を補強した。チーム力はほぼ互角と見て良いだろう。
トップのダブルスは彩たまが黄鎮廷(香港)と平野友樹のペアで、対する琉球は2009年世界選手権混合ダブルス優勝の李平(中国→カタール)と全日本ダブルスチャンピオンの木造勇人のペア。李平は中国代表として活躍した後、カタールに移り、2016年からはカタール代表として国際大会に出ている。
出足から激しいドライブの応酬。しかし、昨年からのペアリングでまさる彩たまが1ゲームを先取。2ゲーム目に入って競り合いながらもラリーの主導権は彩たまペアで、最後は平野のドライブが決まり、5本と9本で連取し、彩たまが幸先良いスタートを切った。
2番は彩たまが世界12位のピチフォード(イングランド)と、琉球は昨シーズンまで彩たまに所属していた吉村真晴の対戦。ピチフォードは2018年世界団体選手権で日本から2点(張本・水谷)奪った強者だ。特に中陣からのバックドライブは強烈な威力を持っている選手だ。
1ゲーム目4-4から、吉村はすぐに7-4と突き放しにかかるが、ピチフォードは4本連取で、8-7と逆転。8-8からピチフォードのフォアカウンターが決まり、9-8。吉村のバックが決まり9-9。10-10になり、ジュースなしの1本勝負では、激しいラリーから最後はピチフォードのバックドライブが吉村のフォアを抜けていった。
素晴らしいラリーはまさに世界レベルだ!
2ゲーム目は2-2から吉村は6本連取で、8-2とリードを奪い、ゲームの行方が決まったかと思ったが、そこからジリジリとピチフォードが8-6まで戻すも、11-7で吉村が取り返した。
3ゲーム目、一進一退の6-6から、吉村が離し、11-7で吉村がゲームを連取。
4ゲーム目、ラリー戦ではなく、一刀で斬り合うような試合展開になったが、ピチフォードが11-8で取り返し、最終ゲームにもつれ込んだ。
最終ゲーム6-6からのスタート。7-7、8-8とお互いが一歩も譲らず、次の1本を吉村が痛恨の3球目の攻撃ミスで8-9となったところでタイムアウト。次をラリーで吉村が取り、9-9。ピチフォードのフォアドライブで10-9のマッチポイントを奪うが、吉村は次を取り。10-10のジュースに持ち込んだ。そして11-11。吉村のバックが決まるか否かで得点が動く。最後はピチフォードが吉村のフォアをつき、13-11として、Tリーグ初勝利を飾った。すさまじい激闘にイングランドの貴公子がケリをつけた。
3番は、彩たまが世界18位の黄鎮廷。対するは琉球の元日本代表、村松雄斗。今年の村松は足の故障が回復しつつあり、好調をキープしているだけに楽しみな対戦だ。
1ゲーム目、黄鎮廷が村松のボールを打ちあぐむ。村松が8-4とリード。しかし、黄鎮廷もジリジリと挽回、9-8となるが、11-8と村松が振り切った。
2ゲーム目は黄鎮廷に3本のネットインがつき、村松は流れに乗れずに11-6で黄が取った。
3ゲーム目の出足、村松の攻撃が決まり、4-0、6-2とリードするも、黄鎮廷が6-6と追いつく。黄鎮廷が緩いボールを使い、7-6と逆転し、10-8とゲームポイントを奪う。しかし、次の黄鎮廷のストップが村松がラケットを反転させてバックハンド強打で10-9としたところで彩たまはタイムアウト。村松がカットで粘り、10-10の1本勝負に持ち込み、最後はぶつ切りのバックカットを黄鎮廷がネットミスして村松が取り返した。
4ゲーム目、村松の1本目のカットを黄鎮廷がミスを連発。3-1からのドライブラリーからの村松のバック強打が決まり、4-1とリードを離す。そこから黄鎮廷が6-5と逆転したが、村松は9-7とひっくり返す。9-8からの打ち合いを黄鎮廷が制し、一気に11-9で黄鎮廷がゲームを奪い返し、最終ゲームへ。
6-6からの長いラリーをまず黄鎮廷が制するが、予断を許さない。9-9、10-10でジュースへ突入。そこで村松のフォア攻撃が決まり、11-10。最後は村松も後陣からの猛烈なドライブが炸裂し、村松が勝利。すごいぞ、村松。琉球は0-2から1点を返した。
彩たまの4番はムードメーカーの神巧也が登場し、琉球はベテランの元世界2位の朱世赫。韓国のナショナルチームを引退しているもののTリーグに参戦した朱。1ゲーム目から神のドライブ対朱のカットのラリーが続くが、朱が11-7で取る。
2ゲーム目、神はブンブン振りまくる。ほとんどストップをしない。11-7で神がゲームをタイにした。
3ゲーム目、流れは完全に神に向いている。5-1とリード。差を詰められたが11-7で神が振り切った。朱をカットに追い込み、ストップをせずに、朱の反撃を完全に封じている。
4ゲーム目、出足から朱はカットをせずに攻撃で仕掛け、5-1とリードを奪う。しかし、神も粘り、6-6と追いつく。8-8から朱が3本連取で、ゲームカウントを2-2として最終ゲームへ。
6-6から朱のバックカットがエッジボールと判定されたが、判定が覆り、7-6で神の得点。9-7で彩たまがタイムアウト。次を神が渾身のサービスエースでマッチポイントを奪う。そこから朱が2本取り、10-9。最後は朱のツッツキがオーバーミストなり、神が劇的な勝利を収め、彩たまは3-1で琉球を下し、今シーズン初勝利を飾った。
試合直後の勝利インタビューで神は「本当に最高です。Tリーグ初勝利でファンの皆様の応援が力になりました。ありがとうございました!! チームとして優勝しか目指していません。今日はチームに貢献できてうれしい」と大きな声でコメント。カット打ちに関しては「器用じゃないんで、これしかできません!」とど根性のドライブ連打で押し切った。
坂本竜介監督は「この2シーズン目に掛けている。琉球と素晴らしい試合ができたけど、今日は完璧でした。今日はピチフォードにお礼を言いたい。サンキュー、ピチフォード!」
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