卓球王国 2024年12月20日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
インタビュー

全日本マスターズ女子サーティ女王・片上知代さんに聞く「なんで、そんなに卓球が楽しいんですか?」

■新しい変化があるから、卓球はずっと楽しい

―SNSやYouTubeも拝見させてもらいましたが、「楽しそうだな~」と(笑)。

片上 もともとTwitter(※現:X)のアカウントは非公開にしていたんですけど、何かのキャンペーンに応募する時にそのカギを外したことを忘れていて。それで全国ラージで優勝した時に「優勝しました!」ってツイートしたんですけど、それに対してめちゃめちゃ反響があったんです。それで非公開に戻すに戻せなくなったというか(笑)。それなら積極的に発信してみよう、いろいろ関わってみようという気持ちになりました。

 YouTubeについてはチームメイトの子と始めました。私自身は動画を撮っているだけで、編集はその子がしてくれています。それが思ったよりというか、いろんなところで反響があった感じです。

 

―実際、積極的に発信するようになって変わったことってありますか?

片上 これ、最近気がついたことなんですけど、私自身、思いを力に変えるタイプだったというか。予選で激戦を繰り広げて勝ったら、「相手の分も頑張らんといかんな」、「応援してくれている人の分も頑張らんといかんな」って思ったり。そういう意味でもSNSでいろんな人と関わることが結果にも結びついているようにも思います。始めた時は「卓球に何か影響が出たらすぐにやめよう」と思っていたんですけど、結果も残せるようになったので逆に良い影響が出ている感じです。

 用具についても相談したら、みんな意見をくれるので活用していますね。会場で声をかけていただくことも増えました。偉そうかもしれませんが、YouTubeは私の動画を見て「頑張ろう」と思ってくれたり、笑ってくれたりしたら良いなと思ってやっています。いつやめるかわからないですけど(笑)。でも一個のモチベーションにはなっているかなと。

 

―小学生で卓球を始めてから、出産の期間を除けば、ずっとラケットを握っているわけですよね。

片上 そうです。1年のブランクが2回あっただけですね。

 

―その中で飽きたとか、ちょっと離れてみようかなという時期はなかったんですか?

片上 飽きないですね、卓球は。ひとつはひめぎんの卓球部を引退してフォアを表ソフトから裏ソフトに変えたのが大きかったかもしれないです。練習量も落ちるし、絶対に弱くなるだろうけど、新しい卓球にチャレンジしていきたいと思って裏ソフトに変えました。

 あとはラージ。まだまだラージではやれることがたくさんあると思うので、もっと挑戦していきたいっていうモチベーションになっています。私の卓球にラージっていう要素が入ってきたのは大きいかもしれないですね。

 

―その時々での変化を楽しんでいるというか。

片上 はい。新しい刺激があるから飽きずに続けられているのかもしれないです。あとは日本一になれていなかったのが大きかったと思います。マスターズでは日本一になれましたけど、ラージではまだ全日本を取れていないので、それが今の目標ですね。

 

―ちなみにお子さんたちは卓球はしていないんですか?

片上 上の子は遊び程度で週1回やっています。将来、子どもとミックスダブルスとか組めたら楽しいですよね。私に勝てるくらいになるまでは、頑張って続けられたら良いなとは思います。

 

―最後になりますが、どんな卓球人生を送りたいですか?

片上 難しいですね…。今も楽しくて心地良いので、今のままでという気持ちもあります。あとは所属しているフォーネットのみんなには練習してもらったり、いろんな部分でお世話になっているので、チームメイトにも恩を返していきたいです。クラブ選手権、全国レディースでも良いんですけど、フォーネットでチームとして日本一というのはありますね。最終的には卓球王国さんにフォーネットのチーム取材に来ていただくことが目標です!

所属するフォーネットは今年のクラブ選手権一般で準優勝

関連する記事