昨年10月にスタートし、今年2月にレギュラーシーズンを終えたTリーグ。歴史に名を残す初代王者を決めるプレーオフ・ファイナルが、3月17日に両国国技館で行われる。
ファイナルに進出したのはレギュラーシーズン1位と2位の男女4チーム。男子は木下マイスタ東京(1位/以下・木下マイスター)と岡山リベッツ(2位/以下・岡山)、女子は木下アビエル神奈川(1位/以下・木下アビエル)と日本生命レッドエルフ(2位/以下・日本生命)で、Tリーグの場合はプロ野球のクライマックスシリーズのようにシーズンの順位によるアドバンテージはなく、ファイナル1試合の勝敗により、王者が決定する。
2018-2019レギュラーシーズン全84試合を現地で取材した卓球王国編集部が、4日後に迫ったプレイオフ・ファイナルのオーダーを予想してみた(※下記の予想オーダーにある選手はファイナル出場の確定選手ではありません。あくまでも編集部による予想オーダーということをご了承ください)。
まずは男子から占ってみたい。
【男子・予想オーダー】
木下マイスター東京 岡山リベッツ
第1マッチ 水谷隼/大島祐哉 上田仁/森薗政崇
第2マッチ 張本智和 李尚洙
第3マッチ 水谷隼 森薗政崇
第4マッチ 侯英超 吉村和弘
Vマッチ 張本智和 吉村和弘
木下マイスターと岡山のレギュラーシーズンの対戦成績は、4勝3敗で木下マイスターが勝ち越しているが、チーム力としてはほぼ互角と言っていいだろう。シーズン前は、木下マイスターには張本智和、水谷隼という実力と知名度を誇る2選手がいるため、ぶっちぎりでレギュラーシーズン1位を獲得するかと思われていたが、岡山はダブルスの圧倒的な勝率と出場選手全員による総力で木下マイスターに迫った。
両チームが最後に対戦したのは2月23日(立川立飛アリーナ)。この試合で木下マイスターはダブルスを変えて張本と大島祐哉のペアリングを試みるが、岡山の森薗/三部航平にストレートで敗れた。岡山はファイナルを考慮してか、この試合でエースペアの上田/森薗のダブルスを使わず、上田にはベンチを暖めさせた。試合は水谷がシングルス2試合で奇跡的な逆転勝ちで木下マイスターが3対2で岡山に勝利したが、紙一重の差だった。
ファイナルのオーダーを予想した時に悩んだのが木下マイスターのダブルスのペアリングとVマッチ(ビクトリーマッチ)に起用する選手についてだ。水谷をダブルスに起用すると実質的に彼をVマッチに使うことができなくなるのだが、「Tリーグの試合方式はダブルスを取った方がかなり有利になる」とTリーグの監督と選手が口を揃えていることから考えると、ここまでの岡山とのダブルスの勝率を考えずに、木下マイスターはダブルスで勝負をかけるのではないだろうか。
一方の岡山は王道のオーダーを組むと予想される。ダブルスを取り、シングルス3試合のうち1つを取って、Vマッチで吉村の爆発力にかけるだろう。
木下マイスターの頼れるエース、水谷。
プレーオフ・ファイナルではどのような戦いを見せるだろうか
岡山は上田(右・背中)と森薗のダブルスからスタートダッシュをかけたい
いずれにしても、これまでの戦いを見ると両チームの試合は簡単にはいかない。チケットは残りわずかのようだが、座席によってはまだ手に入る。世紀の対決をライブ観戦してみることをお勧めしたい。
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