9月25日から中国・北京で開幕した『中国スマッシュ』。29日にはシングルス1回戦の一部が行われ、日本勢7選手が登場した。
女子では、早田ひな(日本生命)がユエン・ジアナン(フランス)を、大藤沙月(ミキハウス)が金娜英(韓国)をそれぞれ3-0で下し、危なげなく2回戦へ。伊藤美誠(スターツ)も中国期待の新鋭・覃予萱に3-1で競り勝ち、初戦を突破した。一方、長﨑美柚(木下アビエル神奈川)は中国の王暁彤にストレート負けを喫し、初戦敗退となった。
快勝で2回戦進出を決めた早田
経験値の高さを見せた伊藤。接戦を制す
男子は、戸上隼輔(井村屋グループ)が世界選手権8強の実力者・ジャー(アメリカ)に勝負どころとなった2ゲーム目をゲームポイントを凌いで取り切り、3-0で完勝。予選を勝ち抜いた濵田一輝(早稲田大)もブラジルのイシイを3-1で下し、そろって2回戦進出を果たした。
ジャーを完封した戸上
好調ぶりを見せている濵田。次戦では韓国の呉晙誠と激突する
一方、張本智和(トヨタ自動車)は中国の20歳、バック表ソフトの左腕・陳俊菘にフルゲームの末敗れる波乱。最終ゲームで9-5とリードを奪いながらも、陳の鋭いバックストレートへの攻撃に押され、逆転を許した。
最終ゲームはリードしていただけに、悔しい敗戦となった張本
張本を破った陳俊菘は世界ランキング113位。福建省厦門市生まれで、当初は両面裏ソフトのドライブ型だったが、厦門市チーム入り後、バックで回転をかけることが苦手だったことやチームに表ソフトの選手が少なかったことから、コーチの勧めで表ソフトに転向した異色の存在だ。これまでダブルスでの活躍が目立ち、2023年の『ピンパン世界』誌上では「ダブルスでは自分の強みを発揮できるようになったが、シングルスではまだ工夫が必要」と語っている。男子では希少なプレースタイルを武器に、地元の大声援を受ける陳の快進撃がどこまで続くのか、注目される。
日本のエースから大逆転勝利を収めた陳俊菘。勝利の瞬間、両手を挙げて大きく吠えた
なお、本日の日本選手の試合予定は下記のとおり(※すべて日本時間)
〈男子シングルス〉
12:35〜 宇田幸矢 vs. 林昀儒(チャイニーズタイペイ)
21:20〜 戸上隼輔 vs. 林詩棟(中国)
〈女子シングルス〉
19:35〜 橋本帆乃香 vs. 杜凱琹(香港)
〈女子ダブルス〉
20:10〜 早田ひな/朱芊曦(韓国) vs. ルプレスク/スルヤン(セルビア)
〈混合ダブルス〉
21:55〜 呉晙誠(韓国)/大藤沙月 vs. 松島輝空/張本美和
写真提供:WTT
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