長崎2得点！木下アビエルが2位争いの直接対決制す

2020.02.01

トップおとめピンポンズ名古屋	2–3	木下アビエル神奈川
6勝9敗	2–3	9勝6敗

1	◯	梁夏銀	11-6	11-2				木原美悠
	◯	鈴木李茄	11-6	11-2				森薗美月
2		出澤杏佳	11-6	9-11	11-10	7-11	10-12	長崎美柚	◯
3		梁夏銀	6-11	3-11	11-6	1-11		木原美悠	◯
4	◯	森田彩音	11-5	11-9	6-11	11-7		浜本由惟
5		森田彩音	4-11					長崎美柚	◯

トップおとめピンポンズ名古屋にとって、今シーズン最後のホームでの連戦が、愛知県・愛西市親水公園体育館で行われた。初日の相手は、木下アビエル神奈川。2位の木下アビエルに対し、3位のTOP名古屋は勝ち点で3点差。2位争いの直接対決で、逆転の可能性もあるという中、会場は大入り。試合も白熱した接戦となった。
1番ダブルスは、TOP名古屋の梁夏銀／鈴木李茄がスタートダッシュ。5本連取で木下アビエルの木原美悠／森薗美月を突き放して第1ゲームを奪うと、第2ゲームは0−2から圧巻の11本連取！　ダブルスで現在最も活躍している鈴木だが、中でも梁／鈴木は5勝1敗の圧倒的勝率。「森田／梅村の中央大ペアも状態が良く、起用は迷ったが、勝っている梁／鈴木を出した」と藤川英雄監督。TOP名古屋は、「まずはダブルスで先制点を」という目論見が成功した。

今シーズンのTOP名古屋を支えるのがダブルスの強さ。5勝目をあげた梁夏銀／鈴木李茄

2番はTOP名古屋・出澤杏佳と木下アビエル・長崎美柚という、世界ジュニア代表同士の対決。手の内を知る同士の対戦は、一進一退の攻防となる好ゲームに。ラリーは互角、出澤がバックのサイドスピンブロックとミートで優位に立つ場面も多く2−1とリードしたが、第4ゲームは終盤に長崎が4本連取で最終ゲームに突入。最終ゲームは出澤が先に10−9とマッチポイントを奪ったものの、長崎が3本連取して、激闘に終止符を打った。終盤、フォアドライブが走った長崎はさすが。「フォアで競ったときに強く打たれないようなコースを工夫しなければいけない」（出澤）。

惜敗したが、バックの変化、フォアの強打ともに素晴らしいプレーを見せた出澤

1−1で迎えた3番は、木下アビエル・木原美悠が強さを見せた。TOP名古屋・梁夏銀に対し、巻き込みサービスからの3球目攻撃で圧倒。特に第2ゲームは一方的な展開に。梁も第3ゲームで2−4とリードされてタイムアウトを取ってからは連続得点して意地を見せたが、第4ゲームは木原が0−1からなんと11本連取。1番ダブルスの借りを返す圧勝劇を見せ、これで木下アビエルが2−1と勝利に王手をかけた。

梁に「サービスに対応できず難しかった」と言わしめた、木原の巻き込みサービス

ここで踏ん張ったのが、TOP名古屋の森田彩音。JOCエリートアカデミーに所属していた同士で、「今まで勝ったことがない」という木下アビエル・浜本由惟に対し、持ち味の丁寧にコースを突くラリーで主導権を握り、2ゲーム先取。第3ゲームは浜本が吹っ切れたようにフォアの強打が炸裂してゲームを奪ったが、第4ゲームは森田が5−7から7本連取で勝利を決めた。

浜本の威力あるバックドライブに対応して快勝した森田

ビクトリーマッチに起用されたのは、接戦をものにした森田と長崎。序盤は競ったが、長崎が5−4から6連取。試合の後半にいくほど思い切りの良さを見せ、パワードライブが炸裂するプレーは、さすが世界ジュニア女王だ。一気に勝利を決め、木下アビエルに勝利をもたらした。

木原とともにチームの主軸としての成長を見せている長崎

「若い長崎と木原が試合で成長している」という木下アビエル・劉燕軍監督。石川佳純不在であっても、長崎と木原の勝負強さ、思い切りの良さ、そして明るさは、チームにとって大きな力となっている。一方TOP名古屋は、残念ながら本拠地初戦の2位争い直接対決で惜敗となったが、試合内容は決して悪くなかった。「中央大の選手の状態も良い。明日はその時のひらめきで選手起用を考えていきたい」と、前向きに明日の本拠地最終戦を迎えようとしている藤川監督。首位の日本生命レッドエルフに対して、地元で有終の美を飾りたい。