木下マイスター東京 | 3-1 | 岡山リベッツ |
レギュラーシーズン1位 | レギュラーシーズン2位 |
1 | 水谷隼 | 11-9 | 7-11 | 9-11 | 上田仁 | ◯ | |||
大島祐哉 | 森薗政崇 | ||||||||
2 | ◯ | 侯英超 | 12-10 | 7-11 | 11-5 | 14-12 | 吉村和弘 | ||
3 | ◯ | 水谷隼 | 11-9 | 11-8 | 11-8 | 李尚洙 | |||
4 | ◯ | 張本智和 | 11-4 | 9-11 | 12-10 | 11-9 | 森薗政崇 | ||
5 |
男子のノジマTリーグ・プレーオフ決勝は、木下マイスター東京が岡山リベッツを3−1で破り、初代王者の称号を獲得!
まずはトップのダブルス。水谷/大島と上田/森薗が激突した。ここまで木下戦のダブルスは7戦全勝の岡山、ここは是が非でも勝利がほしいところだ。しかし、木下ペアは大島が出足から絶好調。森薗の縦回転のサービスに対し、これまであまり得意ではなかったフォアフリックで先手を取り、ラリー戦でも威力あるパワードライブを連発。木下ペアが1ゲームを先取する。
2ゲーム目も出足は水谷/森薗のペースだったが、3-5でタイムアウトを取った上田/森薗がここから5点連取。上田が徐々にギアを上げて、威力あるフォアドライブを連発し、手に汗握る熱戦は最終ゲームへ。6-6から始まる最終ゲームも8-8と競り合ったが、最後は森薗がフォアフリックをねじ込み、11-9。大きく息を吐いた森薗をねぎらった上田、最後の最後で森薗が勝負強さを見せた。
2番は予想外の対戦、木下の隠し玉・侯英超と「ビクトリーマッチ男」の吉村和弘。フォアカットはほとんど使わない侯英超のフォアやフォアミドルを突いてカーブロングを引き出し、連続攻撃からチャンスボールをストレートに強打する吉村。攻守ともミスが少なく、ツッツキの変化と粘りのカットで対抗する侯英超。好ラリーの連続に、大いに会場が沸く。
侯英超がゲームカウント2-1とリードした第4ゲーム、シーソーゲームから吉村が10-8でゲームポイントを握るが、侯英超が11-10、12-11とマッチポイント。この2本は吉村がしのいだが、最後は13-12の3回目のマッチポイントで、侯英超のフォアの下回転ロングサービスが吉村のバックサイドに深々と突き刺さり、レシーブドライブがネットを超えず。侯英超は観客席の応援団へ、何度も拳を振り上げた。
それにしても、好ラリーの連続。昨年10月の開幕戦は各選手の緊張感が伝わってきて、見応えあるラリーは少なかったのだが、ここまでは1本も見逃せない素晴らしい試合が続く。観客数は5120人と発表される。
3番は水谷対李尚洙、エース格の両選手の激突。ダブルスではもうひとつプレーが冴えなかった水谷だが、この試合は出足から早いペースで、台から下がらずにカウンターとブロックを連発。バックストレートの「気配のない」ロングサービスでエースを奪うかと思いきや、ループドライブやナックルプッシュ、伸びないブロックでうまく李尚洙のタイミングを外し、得点を重ねる。この大舞台で、さすがの「戦術マスター」ぶりを発揮した水谷。最後は3ゲーム目10-8のゲームポイントで、李尚洙のサービスが台から出るところを見逃さずに狙い打ち、3-0で鮮やかに李尚洙を完封。ついに木下が勝利に王手をかけた。
4番は木下が張本、一方の岡山は森薗。森薗のフォア前とバック深くへのロングサービスを軸に、フォアへのハーフロングサービスを混ぜて森薗のチキータを封じにかかった張本。1ゲーム目は完璧な出足で11-4と先取するが、森薗はフォアドライブであえて弧線の高いボールを送って張本のリズムを崩しながら、時折フォア前も思い切ってチキータで狙い打つ。張本にイージーミスが目立つようになり、ゲームカウント1-1の3ゲーム目も森薗が10-7でゲームポイント。
ここで、張本のプレーに迷いが消えた。チキータとバックハンドという本来の持ち味を生かして強く攻め続け、なんと5点連取で12-10と大逆転。ベンチに戻り、じっと頭を抱える森薗。
4ゲーム目も一進一退の攻防。両選手とも相手のバックへのロングサービスを連発し、チキータを封じながらカウンターを狙う。最後までスコアは離れなかったが、張本が9-9からフォアの3球目ドライブで10-9とマッチポイント。そして、ここでも張本はロングサービスからの3球目バックハンドで森薗をフォアへ大きく動かし、森薗の必死の返球をガラ空きのバックへフォアブロック。このボールがゆっくりと弧線を描いて抜けて行き、男子Tリーグの記念すべきファーストシーズンにフィナーレを告げた!
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