男子の岡山リベッツ対琉球アスティーダの開幕戦。昨日のT.T彩たま対木下マイスター東京と同様にビクトリーマッチまでもつれた大接戦になり、最後は岡山の丹羽が張本に勝ち、岡山が劇的な逆転勝ちで勝利を収めた。
【2022-2023Tリーグ・男子開幕戦】
〈岡山リベッツ 3-2 琉球アスティーダ〉
○リ・イジェ/ハオ・シュアイ -10、10、7 吉村和弘/木造勇人
森薗政崇 -6、-4、-7 張本智和○
ハオ・シュアイ -8、-7、-9 有延大夢○
○丹羽孝希 9、7、7 木造勇人
○丹羽孝希 8 張本智和
岡山は今シーズンから加入したリ・イジェと昨シーズンに単複で活躍したハオ・シュアイがダブルスを組んだ。対する琉球は吉村和弘と木造の組み慣れたペア。1ゲーム目は吉村がバックドライブとチキータでスタートダッシュをかけて大きく離したが、ゲーム中盤から岡山ペアのコンビネーションが良くなり追いつく。琉球が逃げ切りジュースで取る。
2ゲーム目も琉球ペアがゲームポイントを握ったが、岡山ペアが逆転で奪うと流れが変わる。6オールからの最終ゲームは息を吹き返した岡山ペアがリ・イジェが威力のあるドライブで得点するなど琉球を圧倒。岡山が貴重な1点を上げた。
新加入のリ・イジェ(右)とハオ・シュアイ
吉村(右)と木造は手痛い逆転負け
第2マッチは1シーズンから岡山一筋、ミスターリベッツの森薗が登場。琉球は張本。この試合は張本の強さが際立った。バウンド直後をとらえて超ライジングバックドライブで森薗のフォア側を何本もノータッチエースを決めて、ストレート勝ち。琉球がタイに持ち込んだ。
世界最高峰のバックハンドを連発した張本
第3マッチ、岡山はハオ・シュアイ、琉球は有延。昨シーズンのハオ・シュアイは13勝4敗という勝率。ハオ・シュアイが有利と思われたが、有延のパワードライブがさく裂。ハオ・シュアイの変化がわかりづらい縦回転のサービスが台からわずかに出たのを逃さずにドライブをかけて、一方的に攻め立てて3―0で勝利。琉球が勝利に大手をかける。
気合十分の有延が大金星
あとがなくなった岡山は2シーズンぶりにチームに帰ってきた丹羽が登場。琉球の木造には1週間前のパリ五輪選考会の全農カップで敗れていたが、この試合ではバック対バックで速さを追求せずに緩くヤマなりのバックドライブを使うなど作戦を変更。木造は最後までタイミングが合わず、丹羽が勝ってビクトリーマッチに繋いだ。
ベンチのアドバイスに耳をかす丹羽
そのビクトリーマッチは丹羽対張本。丹羽はこれまで張本に勝ったことがなく、この試合では秘策として「ほぼ無回転のバックサービス」を使う。張本はこのサービスに手こずり、得意のチキータでレシーブができず、ストップもなかなかうまくできない。丹羽は打ち合いに持ち込まずにループドライブや張本のフォアドライブをカウンターブロックで狙うなど「後の先」の戦術を使い、初勝利。
丹羽は当てるだけの普通のバックサービスを使う
緊迫感のある試合に会場が盛り上がる
「張本には一度も勝ったことがなく、普通にやっても勝てないのでバックサービスを使った。出したことのないサービスなので、(緊張と感覚がなく)今もまだ手が震えています」と試合後の丹羽。
岡山は得点源のハオ・シュアイがシングルスで敗れても、そこから丹羽の2得点で勝利。今シーズン、最高のスタートを切った。
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