用具のエキスパート・神健介(国際卓球)さんに聞いてみました
ーーコロナ禍ではあっても、4月、5月から中学校の部活で卓球を始める子どもたちが多くいます。長く使うことを考えたら、ラバー貼りラケットではなく、ラケットとラバーは別々に購入したいですね。神さんは専門ショップの用具エキスパートとして、どのラバーをススメるのですか?
神健介 従来の初心者用のラバーと言うと『マークV』(ヤサカ・3520円税込み=以下すべて税込み価格)『スレイバーEL』(バタフライ・3520円)が定番です。
この『ヴェガ イントロ 』(XIOM=エクシオン・3520円)はドイツラバー特有の気泡の大きめのスポンジを使い、触った感じはやや硬く感じます。そうなると初心者には大丈夫か、と思うかもしれませんが、硬いけどしっかりボールが食い込んで飛んでいくラバーです。
『マークV』『スレイバーEL』は日本製のいわゆる高弾性高摩擦の裏ソフトラバーのカテゴリーですが、この『ヴェガ イントロ 』はテンションラバーの初心者用です。テンションラバーと言うと、バタフライの『テナジー』(7920円・国際卓球価格)が有名で、そこにリーズナブルな値段で対抗したのがXIOMの『ヴェガ ヨーロッパ』(4400円)『ヴェガ アジア』(4400円)『ヴェガ プロ』(4620円)ですが、さらにその廉価版で、初心者を意識して作ったのが『ヴェガ イントロ』です。
スポンジ硬度は47.5度なのでやや硬めですが、トップシートが軟らかいので実際に打つとラバーの硬さは感じないと思います。
今年から国際卓球としては『ヴェガ イントロ 』が初心者へのオススメのラバーのひとつになりました。
ーー今まで国際卓球の春の売れ筋『マークV』『スレイバーEL』があり、製品も絶対間違いがないものだったと思いますが、なぜそこに『ヴェガ イントロ 』が入ってきたのでしょうか?
神健介 『マークV』とかよりもボールが食い込む感覚が出てくるし、弧線も描きやすく、ドライブをかけた時にもやりやすいので、今後、こういう『ヴェガ イントロ 』が初心者用の標準ラバーになってくる可能性があると、個人的には思います。
ーー初心者が最初に使う時にコントロールしやすいラバーで、『ヴェガ イントロ 』が今後のスタンダードになるという意味ですね?
神健介 そうです。税込み3520円で、値段も『マークV』『スレイバー』と同じです。同じ値段でもその性能や特徴を説明すると、春のセールでも『ヴェガ イントロ 』を買っていく人が増えています。ラバーの耐久性は問題ないし、『ヴェガ イントロ 』を何ヶ月か使って、おそらく2枚目、3枚目で『ヴェガ ヨーロッパ 』を買うのが良いと思います。
ヴェガ イントロ
3520円(税込)
テンション裏ソフトラバー
厚さ MAX/2.0/1.8/1.5
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