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アジア選手権代表選考合宿スタート、久々の実戦の緊張感

6月17日、千葉・旭市総合体育館で「2021アジア選手権ドーハ大会(9月1〜8日/カタール・ドーハ)」の代表選考合宿がスタートした。17・18日に女子、19・20日に男子が行われ、上位2名がアジア選手権への切符を手にする。まず女子予選リーグおよび決勝トーナメント1回戦の結果は下記のとおり。

●予選リーグ
A 1位:早田ひな(日本生命・2勝0敗)
2位:平真由香(昭和電工マテリアルズ・1勝1敗)
3位:中森帆南(四天王寺高・0勝2敗)

B 1位:芝田沙季(ミキハウス・1勝1敗)
2位:原芽衣(四天王寺高・1勝1敗)
3位:木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎・1勝1敗)

C 1位:安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋・2勝0敗)
2位:横井咲桜(四天王寺高・1勝1敗)
3位:由本楓羽(香ヶ丘リベルテ高・0勝2敗)

D 1位:佐藤瞳(ミキハウス・2勝0敗)
2位:面田采巳(四天王寺高・1勝1敗)
3位:宋恵佳(中国電力・0勝2敗)

E 1位:長﨑美柚(日本生命・2勝0敗)
2位:橋本帆乃香(ミキハウス・1勝1敗)
3位:白山亜美(明徳義塾高・0勝2敗)

F 1位:大藤沙月(四天王寺高・1勝1敗)
2位:出澤杏佳(専修大・1勝1敗)
3位:小塩遥菜(JOCエリートアカデミー/星槎・1勝1敗)

G 1位:菅澤柚花里(四天王寺高・2勝0敗)
2位:南波侑里香(日本ペイントマレッツ・1勝1敗)
3位:庄司有貴(中国電力・0勝2敗)

H 1位:加藤美優(日本ペイントマレッツ・2勝0敗)
2位:森さくら(日本生命・1勝1敗)
3位:赤江夏星(香ヶ丘リベルテ高・0勝2敗)

2位まで決勝トーナメントに進出できる予選リーグだが、1勝1敗で3人が並んだグループBやグループFで、木原美悠と小塩遥菜という実力者ふたりが3位となり、決勝トーナメント進出ならず。木原は地元・旭出身の芝田の気合い満点のプレーにストレート負けを喫したのが響いた。小塩も大藤に0−3で敗れたが、2・3ゲーム目はジュースまでもつれただけに惜しまれる。

木原は芝田戦のストレート負けが響き、惜しくも予選リーグ敗退

●決勝トーナメント1回戦
早田 3−2 南波
加藤 3−0 原
長﨑 3−2 横井
佐藤 3−0 出澤
安藤 3−0 平
大藤 3−0 面田
橋本 3−1 菅澤
芝田 3−2 森

決勝トーナメント1回戦では、ゲームオールまで競り合った早田対南波(旧姓:平)、長﨑対横井、芝田対森が好ゲームとなった。
第1シードの早田は予選リーグ初戦の中森(四天王寺高)戦もゲームオール。南波戦も南波のバック表ソフトの堅守と、威力あるフォア強打に苦しみ、最終ゲームは9−4から9−9まで追い上げられながら、最後は振り切った。「試合がたくさんあった時は、選考会は公式の試合とは違った雰囲気がありましたが、今回は本当に『試合』という感じ。久々の試合で緊張感がプレーに出てしまったり、体が少し固まった部分はありますね。その中でもしっかりゲームオールで勝てたのは良かったと思います。準々決勝からの3試合もチャレンジャーとして戦って、自分らしいプレーを出していきたい」(早田)。

苦戦が続きながらも要所は締めた早田

優勝候補の一角である長﨑も、予選リーグ初戦で白山(明徳義塾高)にゲームオールで辛勝。さらに横井戦は2ゲームを先取されて0−2の苦しいスタートだったが、横井の速く厳しい攻めに対し、前陣に徹して緩急とコースで勝負した。「正直、久しぶりの試合で試合勘が戻らないですね。その中で自分がどうやって勝てるかを考えて、接戦ばかりでしたけど勝ててよかった」(長﨑)。

JOCエリートアカデミーを卒業し、4月から日本生命の所属となって練習環境が変わったが、「エリートアカデミーでは自分も含めて選手が3人しかいなかったけど、ニッセイでは練習するチームメイトやコーチの方も多い。皆さんやさしくしてくれるし、充実した練習と生活ができています」と語っている。

4月から日本生命所属となった長﨑。予選リーグでカットの橋本を破ったプレーは迫力があった

そして決勝トーナメント1回戦で随一の熱戦は、芝田対森。芝田が2ゲームを連取するも森が追いつき、最終ゲームも6−6まで競り合ったが、芝田が振り切った。切れ味鋭くコースを突く芝田のフォアドライブと森の締め付けるような前陣攻守が激突した、全日本選手権でも準々決勝、準決勝クラスの濃い内容だった。

「ここで試合をするのは小学6年生以来だと思います。ただじゃ負けられないという思いがあったし、少しでも自分のプレーができるよう心がけていました。今は試合でうまくいかない時、自分としっかり向き合って戦うことを意識しているし、森さんとの試合でも最後はしっかりやりきれたかなと思います」(芝田)。

森との大熱戦を制した芝田。国際大会でも実績は十分、準々決勝以降の戦いが楽しみだ

明日の準々決勝の対戦カードは、早田対加藤、長﨑対佐藤、安藤対大藤、橋本対芝田と好カードの連続。アジア選手権の代表は男女各5名だが、東京五輪代表の男女各3名には代表権が与えられるため、女子は選考会の上位2名が代表権を獲得。決勝トーナメントは順位決定戦も行い、代表を辞退する選手が出た場合は選考会順位から繰り上げて代表選手を決定する。

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