全日本実業団選手権の女子は、実力が拮抗しているチームがベスト4入り。混戦の中、準決勝で地元・十六フィナンシャルグループとの接戦を切り抜け、決勝で中国電力ライシスを3−0で破ったデンソーが、前身のアスモで2017年に優勝して以来、2度目の王座を手にした。
デンソーは大型新人の赤江が単複で大車輪の活躍を見せたが、野村萌、菅澤、小畑のレギュラー陣が勝負所で力を発揮するなどチーム一丸となってタイトルを獲得した。4選手全員が高校卒業後に入社しており、コーチ、監督の若手の育成のうまさも光る。
準決勝ではラストで横浜隼人高出身の小畑が完璧なカット打ちで加藤に勝つと、決勝ではトップで野村萌(愛み大瑞穂高出身)が井をゲームオールジュースで破るなど、各試合でヒロインが生まれた。
前期日本リーグに続き、実業団も制したデンソー。勢いではなく実力で勝ち取ったタイトル。デンソー時代の到来を予感させる戦いを見せた。
●女子準々決勝
中国電力ライシス 3-2 サンリツ
木村 -5、11、-10、-5 永尾○
井 -11、8、-7、-7 出雲○
◯成本/井 -8、4、9 永尾/松平
◯成本 2、3、3 塩見
◯中森 9、7、-6、5 梅村
デンソー 3-2 十六フィナンシャルグループ
◯赤江 3、8、5 松本
野村 -9、-6、6、8、-5 鶴岡○
◯菅澤/赤江 4、7 加藤/小島
菅澤 7、-8、7、-9、-10 小島○
◯小畑 3、8、12 加藤
●女子決勝
デンソー 3-0 中国電力ライシス
◯野村 4、9、-9、-7、10 井
◯赤江 9、-6、4、9 木村
◯菅澤/赤江 -4、7、9 成本/井
決勝で敗れたとはいえ、中国電力ライシスは準決勝のサンリツ戦で0−2のビハインドから逆転するなど底力を見せた。デンソーを追い詰めるなど、健闘を見せた十六フィナンシャルグループ。右シェークドライブ、左シェークドライブ、カットマンと多彩な戦型で存在感を見せた。
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