徳島・鳴門のアミノバリューホール(鳴門総合運動公園体育館)で開催中の『JOCジュニアオリンピックカップ 2023年全日本選手権大会(カデットの部)』。11月5日に14歳以下・13歳以下の男女シングルスが決勝まで行われ、4種目でチャンピオンが決定した。
14歳以下男子シングルスを制したのは岩井田駿斗(野田学園中2年)。男子ダブルスとの2冠を達成した。準々決勝からの3試合はいずれも1ゲームを落としたものの、終始安定したプレーを見せた。「レシーブが苦手なので、ストップからの展開などを強化してきた」と優勝後に語ったとおり、フォア前にサービスを集められても冷静に対処し、チャンスボールは広角にサイドを切る両ハンドドライブで打ち抜いた。
「ずっと優勝しようと思って練習してきた。心配でしたけど、優勝できてほっとしています。去年、優勝を目指していたのに準決勝で負けてしまって、その悔しさを忘れずに練習してきた。これからは安定性を高めて、さらにミスのない卓球を目指していきたい」(岩井田)。準優勝の左腕・吉田も、5回戦で平塚(遊学館ジュニア)、準々決勝で岡本(木下アカデミー)、準決勝で永峰(野田学園中)と優勝候補を連破。冷静なバックの攻守から一撃のフォアドライブで仕留めるプレーが光った。
〈14歳以下男子シングルス〉●準決勝
岩井田駿斗(野田学園中) 2、−7、6、8 原井敢田(愛工大名電中)
吉田蒼(NexuS.F) 6、7、9 永峰佳麒(野田学園中)
●決勝 岩井田駿斗 5、−9、8、6 吉田蒼
14歳以下女子シングルスは吉田璃乃(明徳義塾中2年)が一気に頂点へと駆け上がった。小柄な体格ながら、俊敏な動きから放つフォアスマッシュは切れ味抜群。巧みにロングサービスを混ぜる、低くて球足の速い縦回転サービスも威力を発揮した。
準々決勝では渡会(ミキハウスJSC)に2ゲームを先取された吉田だが、ゲームオールに追いついて13−11で熱戦に勝利した。決勝の対戦相手は今年の全中3回戦でストレート負けを喫した新谷。左腕の新谷がバックストレートに出す高速ロングサービス、バック表ソフトの変化ショートに苦しみながら、ラリーで粘り強く得点を重ねてゲームオール11−9での劇的勝利。「今まで支えてくれた方に恩返しできてうれしいです。自分が優勝できるとは本当に思っていなかった。ラリーになれば自信があるので、優位な展開でラリーに入れるよう、サービスからの3球目の練習をたくさんやってきました」(吉田)
〈14歳以下女子シングルス〉●準決勝
吉田璃乃(明徳義塾中) 8、4、6 岩見百恵(徳増卓球クラブ)
新谷莉央(ミキハウスJSC) 3、9、−9、−9、8 藤本和花(木下アカデミー)
●決勝 吉田璃乃 6、−10、8、−5、9 新谷莉央
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