今日5日に大会最終日を迎えた『JOCジュニアオリンピックカップ 2023年全日本選手権大会(カデットの部)』。13歳以下男子シングルスを制したのは、愛工大名電中1年の立川凜だ。
昨年の13歳以下男子シングルスでは、初戦となる2回戦で敗れていた立川。「すごく悔しくて、中学に上がったら絶対優勝しようと思って練習してきた」と優勝後のコメント。色白の優しい顔立ちながら、観客席の名電応援団の声援をバックに闘志満点のプレーを見せた。
決勝の対戦相手は、夏の全中3回戦で1−3で敗れていた柳本(明徳義塾中)。一発のパワードライブが強烈な左腕の柳本に対し、「しっかり対策を立ててきた」という立川。サービス・レシーブで優位に立ち、柳本が下がったラリーでは前に落とすボールで強打のミスを誘うなど、クレバーなプレーも見せた。ゲームカウント2−0の3ゲーム目、10−7のチャンピオンシップポイントから逆転を許したものの、4ゲーム目も再びジュースの競り合いを制して歓喜の優勝を決めた。
「自分から先にドライブをかけてラリーで点を取る戦型なので、これから緩急を使いながらうまく相手のミスを誘うプレーも覚えていきたい。来年の全中でベスト4に入るのが目標です」(立川)。2位の柳本も決勝では敗れたものの、常に集中力の高いプレーと抜群のスタミナで最後まで戦い抜いた。
〈13歳以下男子シングルス〉●準決勝
立川凜(愛工大名電中) 7、10、7 中野純大(宇土クラブ)
柳本進太郎(明徳義塾中) 8、−10、−10、10、5 榎本潤平(華卓会)
●決勝 立川凜 10、9、−11、10 柳本進太郎
13歳以下女子シングルスは、長身から威力ある両ハンドドライブを放つ花沢夏琳が戴冠。決勝では「カット+攻撃」のオールラウンド型、瓜生の正確なカットと思い切りの良い3球目攻撃に苦しみ、4ゲーム目はジュースの連続となったが、懸命に瓜生のカットを打って勝ち切った。昨年の全日本ホープス女王である花沢、「去年は対戦相手が向かってきたけど、今年はどんな相手でも自分が向かっていくという気持ちでやりました」と大会を振り返った。
「準決勝も決勝も粘ってくる相手なので、粘られて自分のミスが出てしまったけど、こちらも最後までしっかり粘り切ることができて良かった。サービスには自信があったんですけど、今大会に向けてレシーブも強化してきました。今後はまず全日本ジュニアでベスト8以上に入りたいです」(花沢)。
準優勝の瓜生は決勝こそ惜敗したものの、低く正確なカットとラリーでの豊富なアイデア、相手にマッチポイントを握られても3球目で強打を打ち込めるハートの強さは見事。準決勝の松島との壮絶なラリー戦は、今大会のベストマッチに挙げられるだろう。
〈13歳以下女子シングルス〉●準決勝
花沢夏琳(星槎中) 8、−10、8、6 石田心美(石田卓球N+)
瓜生日咲(マイダス) 10、8、−7、−9、8 松島美空(京都カグヤライズ)
●決勝 花沢夏琳 9、−8、3、13 瓜生日咲
ツイート