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全日学シングルス、戸上隼輔と黒野葵衣が初優勝

第87回全日本大学卓球総合選手権・個人の部(全日学)、最終日の今日は男女シングルス準決勝と決勝が行われ、男子・戸上隼輔(明治大)、女子・黒野葵衣(早稲田大)が初優勝を果たした。

準決勝に愛知工業大勢が3人進出する中、明治大の戸上は準決勝で田原に快勝。好調の田原だったが、ラリーになると戸上のスピードドライブに打ち込まれ、「速い、見えない」と脱帽。一方、横谷との同士討ちで快勝し、抜群の安定感を見せて決勝に進んだ高見は、決勝で戸上と見応えのあるラリーを見せた。戸上が3-1とゲームをリードしたが、そこから高見がコースを読んでのカウンターなどで盛り返す。最終ゲーム7-7となったが、そこから戸上の回り込みストレートを高見がクロスに引き返す。その前に同じラリー展開でノータッチで抜かれていた戸上だったが、そこで食らいついての飛びつきで得点。一気に4本連取で優勝を決めた。

●男子シングルスベスト8
遠藤碧人(専修大)、出雲卓斗(明治大)、小野寺翔平(中央大)、宇田幸矢(明治大)
●男子シングルス準決勝
戸上隼輔(明治大) 6、7、4、5 田原彰悟(愛知工業大)
高見真己(愛知工業大) 9、4、8、3 横谷晟(愛知工業大)
●男子シングルス決勝
戸上隼輔(明治大) -6、9、8、6、-9、-9、7 高見真己(愛知工業大)

「自分が強いんだという強い気持ちを持って戦った」という世界選手権代表の戸上

戸上の速球を何本も跳ね返す技術と戦術はさすが。頂点まで後一歩に迫った高見

女子は、準決勝で岡田の上から叩き込む攻撃に押されながらも、4ゲーム目からはギアを上げて自らもアグレッシブに攻めた木村が勝利。また黒野は中田とのカット対決で1ゲーム目から促進ルールに。シーソーゲームは最終ゲームジュースまでもつれたが、最後は中田がサービスミスでゲームセット。決勝は2-2となったが、そこから黒野がさらにカットと攻撃の精度を上げ、ノーミス状態。木村はバックドライブなどで勝機を見出そうとしたが、黒野が押し切って初優勝。接戦を乗り切って勝ち進んできた黒野は、持ち味の安定感と抜群の動きの良さを、決勝までいかんなく発揮した。

●女子シングルスベスト8
谷渡亜美(愛知工業大)、笹尾明日香(早稲田大)、大川真実(愛知工業大)、阿部里歩(國學院大)
●女子シングルス準決勝
木村香純(専修大) 6、-9、-10、9、8、5 岡田琴菜(愛知工業大)
黒野葵衣(早稲田大) -8、7、6、-8、9、-10、10 中田玲奈(筑波大)
●女子シングルス決勝
黒野葵衣(早稲田大) 8、1、-9、-7、3、7 木村香純(専修大)

ほぼノーミスの高い技術力と、接戦をものにする精神力を見せた黒野

頭一つ抜けたドライブの安定感を誇る木村だが、黒野の鉄壁の守備の前に、やや焦りが見えたか

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