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全日本社会人卓球、男女複は平野友樹/松山祐季と松平志穂/有延優希がV

山梨県甲府市の緑が丘スポーツ公園体育館で開催中の全日本社会人卓球選手権。今年で55回目を迎える伝統の大会で、男女ダブルスのチャンピオンが決定した。メダリストは下記のとおり。

〈男子ダブルス〉
優勝:平野友樹/松山祐季(協和キリン)
準優勝:田添健汰/大島祐哉(木下グループ)
3位:藤村友也/松下海輝(日鉄物流ブレイザーズ)、上田仁/神巧也(T.T彩たま)

〈女子ダブルス〉
優勝:松平志穂/有延優希(サンリツ)
準優勝:森田彩音/野村萌(デンソー)
3位:馬克/小畑美月(デンソー)、宋恵佳/成本綾海(中国電力)

男子ダブルス決勝は、平野/松山が3ゲーム目に10−7でマッチポイントを迎えながら、田添/大島が5点連取で逆転。さらに4ゲーム目も10−9、11−10と平野/松山がマッチポイントを握るも、田添/大島がしのぎ切る。1本取るたびに拳を固め、気合いを入れる田添/大島の集中力は素晴らしかった。

最終ゲームも平野/松山が7−3でリードするが、ここも7−7と田添/大島が追いつく。試合の流れは完全に田添/大島に傾くかと思われたが、ここで平野がバックストレート、さらにフォアクロスと呆気に取られるようなカウンタードライブを連発。11−9で平野/松山が際どい接戦を制した。

「今回は優勝を狙うより、一戦一戦戦っていくという気持ちだった。松山が思い切ってプレーする分、自分は正確にプレーして、松山が緊張するような場面では自分が思い切って攻めるという気持ちでした」と試合後に語った平野。一方、松山は「準決勝(上田/神戦)で0−2から逆転できたのが大きかった。3ゲーム目から開き直って、入るかは入らないかわからないボールも全部振っていった」と語った。協和キリン勢のダブルス優勝は、2016年大会の松平賢二/上田仁ペア以来、5年ぶり(2020年大会は中止)。

決勝では6回目のマッチポイントで勝利をつかんだ平野(左)/松山

敗れた大島はフロアに大の字。観る者の胸を熱くさせるプレーを見せた

一方、女子ダブルス決勝も激戦となった。ダブルス巧者の有延(旧姓:松本)が巧みなコース取りで相手ペアを崩した松平/有延と、前回の社会人女王・野村のバックハンドと森田の前陣カウンターが噛み合った森田/野村。勝負は最終ゲームにもつれ込み、一進一退の攻防が続いたが、中盤の競り合いから抜け出した松平/有延が接戦を制した。

有延は2016年大会で平侑里香とのペアで優勝しているが、松平はこれが全日本社会人での初タイトル。勝負所でストレートに突き刺す松平のカウンターは、元世界代表の貫禄を感じさせた。笑顔・笑顔の初優勝だった。

大接戦となった決勝を制し、満面の笑顔を見せた松平(左)/有延

ゲームオールの接戦を何度も制して栄冠をつかんだ

タイトルまであと一歩だった森田(右)/野村

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