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全農カップ、戸上隼輔と張本美和が優勝。パリ五輪代表は早田ひなと張本智和が決定。戸上も代表をほぼ確実

全農カップ パリ五輪最終選考会が終わり、男子の戸上隼輔、女子の張本美和が優勝した。今大会で、男子の張本智和、女子の早田ひなが代表を確定させ、男子の戸上も確実となった。

残りは女子のシングルス2枠目で、全日本選手権での平野美宇と伊藤美誠の結果で決まる。

 

9度目の対戦で初めて早田ひなに勝ち、選考会で初優勝を遂げた張本美和

 

 

初優勝を決めて笑顔でダブルピース

 

決勝で敗れたが、抜群のフィジカルと技術力を見せた早田ひな

 

●女子決勝

張本美和(木下アカデミー) -7、8、7、-10、12、9 早田ひな(日本生命)

 

攻める張本、しのいでカウンターを狙う早田。勝負は5ゲーム目、競り合いのゲームを張本が取り、ゲームの流れを決めた。

「負けるのは時間の問題だと思っていた。次は挑戦者の気持ちで張本さんと戦う」「卓球をいったん崩し、作り直している。回転だけに頼るのではなく、スピードをつけたい」(早田)

「今年7回目、今までだと9回目の挑戦で初めて勝てた。本当に嬉しいし、最後の選考会で勝てて本当に本当に嬉しいです」(張本)

ローリスクからハイリスクへの卓球の変身を試みる早田。急激な成長曲線を見せている張本。日本の女子卓球界のレベルの高さを見せた。 

 

 

戸上隼輔は緩急を付けたプレーから両ハンドの一撃ドライブで張本智和を破った

 

決勝は良いスタートを見せた張本智和だったが、2ゲームを逆転で落としたのが痛かった

 

●男子決勝

戸上隼輔(明治大) -3、8、8、11、8 張本智和(智和企画) 

 

1ゲーム目を先取した張本だが、2ゲーム目から戸上は緩急をつけつつ落ち着いて攻める。なかなか自分の流れに持ち込めない張本は焦りが見える。張本の左右の揺さぶりに備えるようにセンターラインに陣取り、バック対バックからの必殺の回り込み強打を放つ戸上。

4ゲーム目、戸上が6-0とリードしたが、張本が8-7でひっくり返すも、戸上は落ち着いて13-11でゲームを取り、試合の流れを相手に与えずに4-1で戸上は優勝を飾った。

「悔しさはさほどない。それよりもパリ五輪の代表をこの大会で決めたことでホッとしている」と張本はコメントした。

「張本はずっと背中を見てきた選手。今日は勝ったけども、これからも目標とする存在です。(最後の選考会ですが)過酷なレースでした。途中で体調不良で棄権したいと思ったこともあったけど、周りの人たちが優しく支えてくれたことに感謝したい。オリンピックでメダルを獲って恩返しをしたい。(パリ五輪の代表をほぼ決定させましたが)ホッとしています。これから半年間あるのでさらに成長していきたい」

 

●女子3位決定戦

木原美悠(木下グループ) 2,、7、8、9  長﨑美柚(木下グループ) 

 

●男子3位決定戦

篠塚大登(愛知工業大)6、7、-8、5、9 有延大夢(琉球アスティーダ)

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