「全日学」「全日本学生選抜」を制したチャンピオン。
表ソフトと粒高ラバーを駆使する異端の選手、出澤杏佳(専修大)は、もはや「用具選手」ではなく、フィジカルを鍛え、鎧(よろい)をまとった攻撃選手となっている。他人と違うことを自覚し、強みに変えた学生女王の勢いが止まらない。
12月25日のTリーグでは九州アスティーダのエースとして世界ランキング11位のディアス(プエルトリコ)に完勝し、チームを勝利に導いた。
それは出澤自身への「自信」という大きなクリスマスプレゼントになったはずだ。
「ディアス選手は世界のトップで活躍している選手なので、自分は声を出して気持ちでは負けないように向かっていきました。すぐに守りに入らないで自分から積極的に攻撃できたのが勝因だと思います。応援してくださる人たちに、楽しんでもらえるようなプレーを見せられるように頑張ります」と試合後に語った出澤。
発売中の卓球王国2月号ではこう語っている。
「『変だね』と言われるのは普通の人は嫌じゃないですか? 高校生の頃は私も嫌だったけど、大学で寮生活をしているうちに『私はほんとに変人だわ、変なのが普通なんだから、変と言われたほうが自分らしい』と思えるんです」
フォア・表ソフトとバック・粒高ラバーの使い手。しかし、用具の特異性だけでは世界のトップランカーを撃破することはできない。
学生女王は確実に力をつけ、1月の全日本選手権に照準を合わせている。
<卓球王国2月号発売中>
*全日本社会人チャンピオンの松平賢二、三村優果、全日本学生チャンピオンの岡野俊介、出澤杏佳のインタビューを掲載しています
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