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伊藤美誠と平野美宇、苦しい苦しい4回戦を制し、ともに5回戦進出!

●女子シングルス4回戦
伊藤美誠(スターツ) 3、ー7、ー9、4、8、ー6、6 野村萌(デンソー)
平野美宇(木下グループ) 2、4、ー9、7、ー5、ー7、4 面手凛(山陽学園高)

パリ五輪の選考レースで2番手の座を争う伊藤美誠と平野美宇が、ついに女子シングルス4回戦に登場。ともにゲームオールまでもつれる、苦しい苦しい試合の末に勝ち上がり、5回戦進出を決めた!

伊藤が対戦したのは2019年の全日本社会人女王、伊藤と同い年で「隠れた黄金世代」である野村萌。1ゲーム目を快調に奪取した伊藤だが、野村はフォアに大きく動かされたボールにも粘り強く食らいつき、バック対バックでは表ソフトの球質をうまく使って伊藤のミスを誘う。2ゲーム目の中盤から伊藤の両ハンドにミスが増え、一時はゲームを1ー2とリードされる苦しい展開だった。

しかし、伊藤は次第に野村のサービスの長短を見極め、レシーブからの強打で主導権を取り返す。ゲームカウント3ー2の6ゲーム目、中盤でフォア強打のミスが続き、ゲームオールまで迫られたが、最後は4ー1、5ー5から4点連取で9ー5と突き放し、11ー6で勝利を決めた。

 

ゲームオールで勝利し5回戦進出を決めた伊藤

野村は伊藤を追い詰めるもあと1歩及ばず

伊藤のゲームセットの瞬間は、平野は面手との最終ゲームが始まる直前だった。一方的な展開で2ゲームを先取し、ゲームカウント3ー1とリードしながら、バック対バックで冷静な攻守を見せる面手に対して次第にミスが増え、ゲームオールまでもつれていた。ライバルが先に勝ち抜き、平野としては非常に苦しい場面だったに違いない。

だが、平野は3ー3から6ー4、8ー4と面手を突き放す。バック対バックから思い切って先にストレートを突き、チャンスボールはフォアのカウンターを打ち込む。覚悟を決めたような連続攻撃を見せた平野が、面手を振り切って勝利を決めた。

試合が行われた24のコートで、世界代表の伊藤と平野の試合が最後まで残っていた。これが五輪選考レースの厳しさか。しかし、ふたりはその試練を見事にくぐり抜けた。

 

 

平野を最後まで苦しめた面手

苦しい試合を乗り越えた平野

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