昨日5月14日、パリオリンピック卓球日本代表内定選手の張本智和(智和企画)が、東京・北区のNTC(ナショナルトレーニングセンター)で会見を行った。
『サウジスマッシュ2024』から帰国し、また来週には『WTTコンテンダー リオデジャネイロ』(ブラジル)、さらに『WTTチャンピオンズ 重慶』(中国)とハードな連戦が続く張本。しかし、その表情は明るかった。「焦りすぎず、練習しすぎずにパリに向かうことを考えています。意識しないとやり過ぎてしまう性格なので、オリンピック前は体と心を休めながら、うまくブレーキをかけていくのが今回のテーマです」と語り、記者からの質問にも落ち着いて答えた。
サウジスマッシュ2024では、ベスト8決定の3回戦でF.ルブラン(フランス)にストレートで敗れた張本。「ストレート負けはショックが強いけれど、オリンピック前にあの強いルブラン選手とやれてよかった。準決勝やメダル決定戦であたるような選手なので、しっかり対策していきたい」とコメントした。
「自分のプレーはちゃんとできているけれど、メダルに値するかと言われればシングルスにおいては足りない。まだベスト8のプレーだと思うので、もっと攻撃的でリスクを負ったプレーをしていく必要があります。ルブラン戦でも常に攻められていた。
攻撃というのはボールを強くすること、早くすることだけでなく、サービス・レシーブを強くしなければ、そもそも威力あるドライブは打てない。ストップもツッツキも厳しく攻めないといけない。トップクラスなら誰でも一発のパワードライブは打てるので、それを打てるようにするためのサービス・レシーブがやはり大事だと思います」(張本)
東京オリンピックの水谷隼/伊藤美誠に続く、2大会連続の金メダルが期待される早田ひなとの混合ダブルスについては「今回(サウジスマッシュ)は王楚欽/孫穎莎にどのゲームも競りましたが、その1点、2点がすごく遠いし、7ゲームズマッチだと相手にも余裕を持たれてしまう。決勝までいくプレーではあるけれど、まだ金メダルを獲るプレーではない」と冷静に語った。NT合宿で練習できる時間は大会直前までなく、実戦でコンビネーションを高めていくしかない。
大会前は常にラケットを握っていないと落ち着かなかったという東京オリンピックの反省を生かし、「休みながら正しい努力をする」ことでパリへと向かう、日本男子のエース・張本智和。5月21日発売の卓球王国7月号では、パリを戦う張本・戸上隼輔・篠塚大登のトリオが表紙に登場し、3選手の独占インタビューも掲載。「選手村に入ってからは1秒たりともメダルがほしいと思ってはいけない」など、張本インタビューは今回も名言連発の内容なので、お見逃しなく!
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