2月27日、東京都江戸川区の卓球場「T.T. Labo」で車椅子卓球教室が開催された。この教室は、ジュニア女子の車椅子卓球選手を対象にしたもの。T.T Laboを本拠地として活動する、車椅子卓球の渡邊剛選手(シスコシステムズ/2021年パラ選手権クラス3準優勝)が中心となって指導し、T.T Laboスタッフもサポートしている。
以前から江戸川区との連携で、車椅子卓球教室を行う話があったが、コロナ禍などにより実現していなかった。しかし、原田亜香里選手(2021年パラ選手権クラス2-3 3位)とその友人選手を対象に、渡邊選手が指導する形で教室がスタート。毎月の開催を目指すもコロナ禍で中断する時期も長かったが、中断期間中も参加選手たちからは開催が切望されていたという。今回は、今年2度目の開催となった。
自社ビルの2階にあるT.T Laboは、エレベーターで移動でき、車椅子対応卓球台を導入した、バリアフリー環境の卓球場。公営体育館はもとより、私営でバリアフリーの卓球場は少ない。T.T Labo代表・宇田川貴文さんは言う。「うちにはいろんな国の方がいらっしゃいますし、車椅子ほかパラ選手もいらっしゃる。卓球はどんな方でも一緒に楽しめるスポーツです。うちの卓球場は、オープン時に渡邊さんのアドバイスで車椅子対応卓球台を導入しましたが、本当に良かったと思っています。今後、卓球場のオープンを考えている方は、バリアフリー環境を検討されるのも良いのではないでしょうか」
江戸川区の行政との連携で、今年の秋を目標に、江戸川区の体育館で一般対象の車椅子卓球教室開催も予定されているという。現状、このような教室は全国でも例が少ないが、選手の競技レベルを高めるとともに、車椅子卓球の間口を広めるような教室・イベントが、江戸川区を皮切りに盛んになっていくことを願いたい。
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